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フィアットのコンパクトEVに「ジョルジオ・アルマーニ」仕様、1台限り

  • 《photo by Fiat》
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フィアットは11月17日、米国で開幕したロサンゼルスモーターショー2022において、コンパクトEVの『500e』(Fiat 500e)を2024年第1四半期(1~3月)、北米市場に導入すると発表した。会場には、500eのワンオフモデル、「500ジョルジオ・アルマーニ」が展示された。

◆酸化チタン含有塗料が空気を浄化
このワンオフモデルは、イタリアを代表するアパレルブランドのひとつ、アルマーニを立ち上げたジョルジオ・アルマーニの作品だ。持続可能な素材や天然の素材、リサイクル素材を活用するという意思と取り組みによって、新型500のEVのワンオフモデル、『500ジョルジオ・アルマーニ』を製作している。

ジョルジオ・アルマーニと、彼が主宰するオートクチュールハウスは、EVへと変貌したフィアット500に独自の解釈を与え、時代を超越した仕立てとサステナビリティを表現することをテーマに、500ジョルジオ・アルマーニを生み出した。アルマーニは、レーザー技術を駆使し、服飾生地の3次元にできるだけ近づけることを目指して、車体のスチールパネルに専用のマイクロシェブロン模様仕上げを施した。その結果、オリジナルカラーの「アルマーニ・グレイグリーン」が、シルキー効果によって引き立てられているという。

さらに、エクステリアには、革新的な不透明塗料である「トップコートエアライト」を使用した。この塗料には酸化チタンが含まれており、その効果で公害物質や臭いが吸収され、空気が浄化される。フィアットによると、500ジョルジオ・アルマーニに使用された塗料の空気清浄能力は、10立方mの植物の葉に相当し、およそ1本の樹木分の空気が浄化されるという。

足元のホイールのデザインでは、「GA」のロゴが力強いエレメントとなり、ソフトトップに使うファブリックもロゴでカスタマイズされた。アンバー色のウィンドウは、環境との調和感と洗練度を表現しているという。

◆ポルトローナ・フラウが認証した天然皮革
インテリアは、シート地にポルトローナ・フラウにより供給されたフルグレインの認証済み天然皮革を使用した。このレザーは、革の表面で一番外側の部分の体毛を取り除いただけの天然皮革だ。傷などを隠さず、ヤスリをかけたり、磨いたり、スムーズにしたりしない自然な風合いとした。カラーはグレイのニュアンスを持たせたベージュの「グレージュ」で仕上げられた。

また、装飾には、最高品質の皮革製品に施される手作業からヒントを得て、マイクロシェブロン模様のウールバンドと組み合わせている。

素材の自然さと高級感は、滑らかで彫刻的な美しさを追求したダッシュボードインサートによっても強調されている。木目を生かした再生材で薄い、アルミ製インレイで縁取られている。

◆1回の充電での航続は最大320km
最大出力118hpを発生するモーターを搭載する。動力性能は、0~50km/h加速が3.1秒、0~100km/h加速が9.0秒だ。最高速は150km/hでリミッターが作動する。バッテリーは、蓄電容量42kWhのリチウムイオン。1回の充電での航続は、WLTPサイクルで最大320kmに到達する。

走行モードは3種類。「ノーマル」、「レンジ」、「シェルパ」を、運転スタイルに合わせて切り替える。このうち、シェルパモードはEVパワートレインを最適化し、最高速を80km/hに制限するなどして、バッテリーの電力消費を最小限に抑える。このモードでは、エアコンやシートヒーターも作動しない。

レンジモードは、ワンペダル走行を可能にする。このモードを選択することにより、アクセルペダルだけで走行できる。アクセルペダルから足を放すと、強めの回生ブレーキが作動する。