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アキュラ、生産を終了したNSXの工場でスポーツセダン…300台限定「PMC」仕様
ホンダの海外向け高級車ブランドのアキュラは11月16日、スポーツセダンの『TLX タイプS』(Acura TLX Type S)の2023年モデルに「PMCエディション」を設定すると発表した。生産を終了した『NSX』の工場で組み立てる。
◆熟練した技術者が長時間かけて手作業で組み立て
「PMC」とは、「パフォーマンス・マニュファクチャリング・センター」の略で、米国オハイオ州メアリズビルにある『NSX』のために建設された工場を指す。TLXタイプSのPMCエディションは、NSXと同じ工場で、ハンドメイドで組み立てられる。
パフォーマンス・マニュファクチャリング・センターは、NSXのグローバル生産拠点として建設された。熟練した技術者が持つ職人の技と、革新的な先進生産技術との調和を目指している。PMCは、NSXのようなスーパースポーツモデルの少量生産に適した生産設備を備えており、およそ100名の従業員が、各工程で先進のロボット技術と協調しながら、高いレベルの品質とクラフトマンシップを追求している。高度な生産技術を多数有しており、多くの特許を米国で申請済みだ。
例えば、PMCでは熟練した技術者が長時間かけて、パワートレイン、サスペンション、電装部品、インテリア部品、ボディパネルを組み付けていく。ビジュアル作業標準システムにより、技術者は各工程で標準化された作業を忠実に実行することができるという。
◆NSXと同じ3種類のボディカラーを設定
TLXタイプSのPMCエディションには、NSXと同じボディカラーとして、クルバレッド、130Rホワイト、ロングビーチブルーの3色が用意される。生産台数は各色100台の合計300台。米国での予約は、クルバレッドと130Rホワイトすでに開始され、ロングビーチブルーが12月8日に開始される予定だ。
また、ベルリナブラック仕上げのルーフや、コッパー塗装の20インチ軽量アルミホイールも採用される。この20インチ軽量アルミホイールは、NSXにインスパイアされたYスポークデザインが特長になる。リアスポイラーとディフューザーは、カーボンファイバー製だ。ロアサイドシルガーニッシュとグロスブラック仕上げのエンブレムが装備される。
室内には、カーボンファイバー製トリムパネル、照明付きサイドシル、カラーアクセントバインディングを備えたプレミアムフロアマットを装備する。ボディカラーがクルバレッドの場合、赤いコントラストステッチを配したエボニーインテリアになる。ボディカラーがロングビーチブルーパールの場合、ブルーのステッチが施されたオーキッドインテリアになる。ボディカラーが130Rホワイトの場合、スポーティなレッドインテリアを組み合わせる。ウルトラスウェードインサートを備えたミラノレザーシートを標準装備。コンソールには、限定車を示すシリアルナンバープレートが添えられる。
◆3.0リットルV6ターボは最大出力355hp
新開発の3.0リットルV型6気筒ガソリンターボエンジンには、数十年にわたるパフォーマンスエンジン開発の経験とモータースポーツのノウハウを導入した。最大出力が355hp、最大トルクは49kgmを引き出す。
タイプS専用の3.0リットルV6ターボは、オールアルミ構造、コンパクトなサイズ、デュアルオーバーヘッドカムシャフト、24バルブ、直噴システム、シングルツインスクロールターボチャージャーを備えている。
アキュラの3.5リットルV型6気筒ガソリンエンジンとは、ボアと60度のVバンクのみを共有している。 タイプS専用のV6ターボでは、クランクの剛性と耐久性を向上させる6ボルト焼結メインキャップと、86×86mmのボアとストロークが採用されている。