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ルノー『5ターボ』、EVで再現…380馬力ツインモーターのドリフトマシンに

  • 《photo by Renault》
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ルノーは9月25日、ルノー『5』(Renault 5)の50周年を祝う新たなコンセプトEV『R5 ターボ 3E』を、フランスで開催された「シャンティ・アート&エレガンス・リシャール・ミル」で初公開した。

◆1981年のモンテカルロラリーを制するなど活躍
このコンセプトEVは、当時のルノー5の最も伝説的な高性能モデル『5ターボ』(サンクターボ)へのオマージュだ。5ターボはルノー5をベースに、エンジンをミッドシップマウントに変更。WRC(世界ラリー選手権)のグループ4 参戦のホモロゲーションモデルとして開発されたモンスターマシンだった。

当時、ジャン・ラニョッティのドライブによって、5ターボは栄冠を獲得した。ラニョッティは、ルノー5ターボで1981年のモンテカルロラリーと、1985年のツール・ド・コルスで優勝を収めている。

◆0~100km/h加速3.5秒で最高速は200km/h
R5 ターボ 3E は、パフォーマンスを重視し、サーキット、ドリフト、フル電動、後輪駆動用に設計されている。オリジナルモデルと同様、2シーターとした。リアにはEVパワートレインが搭載されており、2つの電気モーターがそれぞれの後輪を駆動。バッテリーは床下の中央にレイアウトした。

R5 ターボ 3Eには、最大出力380hp、最大トルク71.4kgmを発生するツインモーターをリアに搭載し、後輪を駆動する。0~100km/h加速3.5秒、最高速200km/hの性能を可能にした。

バッテリーは蓄電容量42kWhのリチウムイオン。ドリフトモードも採用している。ドリフトモードでは、0~100km/h加速は3.9秒になる。42 kWhのバッテリーは、ジムカーナに充分な容量という。

◆全幅はオリジナルモデルよりも250mmワイド化
R5 TURBO 3Eは、フラットベースで保護され、国際自動車連盟(FIA)によって承認されたロールバーでシールドされたチューブラーシャーシ上に構築されている。

ドリフトパフォーマンスを記録するために、R5ターボ3E には、内外装に合計10 個のカメラ取り付け用ブラケットが付く。ブラケットは、ヘッドライトのスロットやドアミラーのスロットなどに設置されており、映像を撮影するのに最適という。

ボンネット、ドア、コクピットは、オリジナルモデルと同じ形状を追求した。象徴的なリアフェンダーのエアインテークも採用されている。ボディサイズは全長が4000mm、全幅が2020mm、全高が1320mm。全幅はオリジナルモデルよりも250mmワイド化された。ハードなドリフト走行でも車体の浮き上がりを抑える大型リアスポイラーが装備されている。

◆ドリフトするとLEDが点滅し1980 ~1990年代のビデオゲームの雰囲気を演出
R5 ターボ 3E のフロントバンパーの大型エアインテークは、モーターを冷却し、ダウンフォースを高める。 3つの垂直部分は、オリジナルモデルのバンパーを連想させるデザイン。四角いフォグランプはオリジナルモデルがモチーフだ。4個のフォグランプには、それぞれに 16 個のLEDが内蔵されている。

フロントとリアにはピンク、ブルー、イエローの LED ストリップがあり、車両がドリフトすると点滅し、1980 ~1990年代のビデオゲームの雰囲気を演出する。プレキシガラスはピンク色で、左後部の窓には「La vie en rose」のステッカーが添えられた。

ボンネットの空気取り入れ口には、バッテリー充電ソケットの開口部が設けられた。テールライトの上はシースルーとなっており、EVパワートレインが見えるようにした。

◆センターコンソールの中央に直立したハンドブレーキレバー
室内には、カーボンファイバー製のレーシングバケット シート、セーフティハーネスを採用した。ステアリング ホイールは、サベルトと共同開発。センターコンソールの中央には、直立したハンドブレーキレバーを配置した。ダッシュボードとドアトリムは、アルカンターラ仕上げだ。

オリジナルモデルの10個のアナログダイヤルは、R5 ターボ 3Eでは、10 個のデジタルディスプレイに置き換えられた。車両を始動するには、センターコンソールの「フリープレイ」ボタンを押す必要がある。