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【メルセデスベンツ EQS】上野社長「EQ初となるラグジュアリーなEV」

  • 《写真撮影 小松哲也》
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メルセデス・ベンツ日本は9月29日、ラグジュアリークラスの新型電気自動車(EV)『EQS』を発売した。EV専用プラットフォームを採用し、1充電当たりの航続は700kmを実現している。価格は1578万円からとなっている。

メルセデス・ベンツ日本の上野金太郎社長は同日都内で開いた発表会で「EQSは(EVブランドの)メルセデスEQ初となるラグジュアリーなEVで、大容量のリチウムイオンバッテリーと高効率な電気モーターを採用し、実に充電1回あたりの航続距離は日本で販売されている電気自動車で最長の700kmを実現することができた」と紹介した。

EQSのエクステリアデザインについてメルセデス・ベンツ日本営業企画部の上野麻海部長は「フロントにエンジンとトランスミッションを縦置きしなくていいということから、十分な衝突安全性を確保してフロント部分を短くして車室を前に出した、“キャブフォワードデザイン”となっている。これが、従来のメルセデスベンツの内燃機関搭載車のクラシカルな、いわゆる“キャブバックワードデザイン”と大きく異なり、新しさを感じさせる大きな要素となっている。ワンボウ(弓)デザインの追求によりルーフラインから流れるようにテールエンドまでつながる、4ドアクーペのようなデザインになっている」と解説。

さらに「格納式のシームレスドアハンドルやリアゲートスポイラーなどの採用に加え、ボンネットがサイドフェンダーまで回り込むデザインを採用し、高速での巡航行時にボンネットが浮く現象を抑えることによって、EQSは量産車で世界最高となるCd値0.20を実現している」とも付け加えた。

またパワートレインに関して上野部長は「車体中央下部に107.8kWhの大容量新型リチウムイオンバッテリーを、リアアクスルに電動パワートレインを搭載し、最高出力333馬力を発生する。バッテリーのニッケル、マンガン、コバルトの使用比率は8対1対1となっており、コバルトの含有量が10%以下となることでレアメタルの使用を抑えた。これによりサステナビリティへの配慮と高効率なバッテリー性能を両立させている」と強調した。

このほか大容量のバッテリーを生かした給電機能を「日本仕様の特別な機能として標準で装備し、例えば4人家族の平均的な電気使用量であれば1週間分の電気を供給することができる」とのことだ。