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【メルセデスベンツ EQS】最高峰EVサルーン発売…航続700km、価格は1578万円より
メルセデス・ベンツ日本は9月29日、初のラグジュアリー電気自動車(EV)『EQS』を発表し、『EQS 450+』(2WD・後輪駆動)の販売を開始。またメルセデスAMG初のEV『EQS 53 4MATIC+」(4WD)の予約受注を開始した。納車は10月頃の予定。
EQSは、『Sクラス』のEVバージョンに位置付けられる大型サルーン。メルセデスベンツ初のEV専用プラットフォームを採用し、日本で販売されているEV最長の航続700kmを実現する。エクステリアデザインは空力性能を兼ね備えた美しさを表現。インテリアではダッシュボード全面に広がる「MBUXハイパースクリーン」が圧倒的な存在感を放っている。
価格はEQS 450+が1578万円、メルセデスAMG EQS 53 4MATIC+が2372万円。
◆航続距離は国内最長の700km
EQS 450+はリアアクスルに電動パワートレイン「eATS」を搭載し、最高出力333psを発生。大容量リチウムイオンバッテリーにより、日本で販売されているEVで最長となる航続距離700kmを実現する。EQS 53 4MATIC+はフロントとリアにeATSを備え、最高出力は658psを発生する。トルクシフト機能により、前後駆動力配分は常に効率的かつ最適化。航続可能距離は601kmを達成している。
EQSでは、アクセルペダルを戻した際やブレーキペダルを踏んだ際に、高電圧バッテリーの充電を行う。加えて、ドライバーはステアリングホイールのシフトパドルを使って、回生ブレーキによる減速度を3段階に設定できる。
充電は6.0kWまでの交流普通充電と、150kWまでの直流急速充電(CHAdeMO規格)に対応。10%から80%までの充電時間は急速充電の50kWタイプで110分、150kWタイプなら48分となる。
また日本仕様では、EQSから車外へ電力を供給できる双方向充電(V2H/V2L)が可能。太陽光発電システムで発電した電気の貯蔵装置となるほか、停電した場合などに、電気を家庭に送る予備電源としても利用できる。
◆量産自動車最高のCd値0.20
スポーティで低く構えたフロントは「ワン・ボウ」(弓)のラインとサッシュレスドアにより、クーペのようなシルエットを形成。フロントにエンジンやトランスミッションを縦置きする必要がないことから、メルセデス・ベンツの典型的なシルエットとは異なるキャブフォワードデザインを採用している。
フロントフェイスは「ブラックパネル」ユニットに統合されている。ここには、超音波センサー、カメラ、レーダーセンサーなどが組み込まれているが、それらが表から見えることはなく、クリーンで独特の存在感を放っている。ルーフからなだらかにつながるクーペのようなリアエンドは官能的なデザインとする一方、テールゲートにスポイラーを設けることによりスポーティな印象も持ち合わせている。
エアロダイナミクスについては、ディテールに対する多くの細かな作業を通じて、デザイン担当者と緊密に協力し、空気の流れを最適化。Cd値0.20という量産自動車での最高値を達成している。
◆幅141cmのMBUXハイパースクリーン
インテリアでは、ダッシュボード全面に広がる「MBUXハイパースクリーン」をはじめ、さまざまなデジタルな要素を取り入れている。MBUXハイパースクリーンは、コックピットディスプレイ(12.3インチ)、有機ELメディアディスプレイ(17.7インチ)、有機ELフロントディスプレイ(助手席・12.3インチ)で構成。3つのディスプレイを1枚のガラスで覆うことで、幅141cmにわたる広大なスクリーンとしている。
EQS 450+には、デザインはシンプルながら造形美にこだわったシートを採用。サイドサポートのラップアラウンド形状が乗員の身体を支えるとともに、シートの中央部とのコントラストによる立体感を生み出している。また、オプションのAMGラインパッケージではスポーツシートが標準となる。
コックピットの機能と操作は基本的にSクラスと同様だが、EVならではのアレンジを各部に施している。グラフィックはすべてブルーのカラーテーマでデザインし、2つの円形メーターを映し出すクラシックなスタイルを採用している。