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フォード ブロンコ 新型に最強オフロード仕様「ラプター」…デトロイトモーターショー2022
フォードモーターは9月14日、米国で開幕したデトロイトモーターショー2022に、新型フォード『ブロンコ』の高性能モデル「ブロンコ・ラプター」(Ford Bronco Raptor)を出展した。
ブロンコは、フォードブランド伝統のオフロードモデルだ。ブロンコは、1992年から1996年まで販売された第5世代を最後に、生産を終了した。フォードブランドは2020年7月、24年ぶりにブロンコを復活させた。
ラプターは、フォードの高性能モデルにつけられるサブブセンドだ。これまでに、主力のフルサイズピックアップトラックの『F-150』などに、ラプターが設定されてきた。ブロンコにラプターが用意されるのは、今回が初めてとなる。
◆全幅はおよそ250mmワイド化
ブロンコ・ラプターは、高性能モデルらしい専用のエクステリアとした。「フォードパフォーマンス」製のスチール製フロントバンパーには、牽引フックやオフロードでのクリアランスを高めるための脱着式バンパーエンドカバー、LEDフォグランプ、オフロードランプを装備する。
ボンネットは成形コンパウンド製。ボンネットの左右にあるラプターのロゴは、ツインターボのパワーを誇示している。ベース車両の新型ブロンコの特許取得済みの「オフロードモジュラーデザイン」を活用し、フロントとリアクォーターパネル、フェンダー、フェンダーフレアなどを専用パーツに変更した。フェンダーは拡幅されており、全幅はおよそ250mmワイドになった。
フルデジタルの12インチクラスターには、専用のパフォーマンスビューを追加した。スワイプ機能を備えた12インチのタッチスクリーン付きの「SYNC4」、インフォメーションオンデマンドパネル、強化された音声認識を含めたハイパッケージが標準装備された。360度の表示機能を備えたカメラも採用している。
◆高性能オフロード向けサスペンションをさらに強化
ブロンコ・ラプターでは、オフロードでのパフォーマンスが重視されている。高速で砂漠を駆け抜ける場合でも、走行安定性を実現するために、サスペンションのストロークやトレッドが拡大された。新開発のショックタワーを備えた高強度のスチール製フレームも採用している。
強固なバッシュプレートとスキッドプレートが、車体下回りのフロントバンパーからエンジン、トランスミッション、トランスファーケースへと続いており、下回りを保護する。BピラークロスバーとCピラーの補強により、ベース車両の新型ブロンコの4ドアモデルに比べて、車体のねじり剛性は50%以上向上しているという。
アップグレードされた前後アクスルは、ベース車両よりもトレッドをおよそ218mm拡大。大径化されたドライブシャフトは、増加したトルクに対応する。最低地上高はおよそ333mmで、およそ122mm引き上げられた。
3種類のモードを備えた4WDシステムには、大容量のクラッチを採用した。トランスファーケースも強化する。FOXと協力して、ライブバルブテクノロジーを備えた高性能オフロード向けサスペンション「HOSS」システムをアップグレード。サスペンションなどのセンサーは、毎秒数百回独立して路面状態をモニターし、それに応じてサスペンションを調整する。BFグッドリッチ製のタイヤは、米国で生産されているSUVの中で最大サイズの「37×12.50R17LT」を装着している。
◆3.0リットルV6ツインターボは最大出力400hp以上
ブロンコ・ラプターには、最大出力400hpを超える専用チューンの3.0リットルV型6気筒ガソリンツインターボ「EcoBoost」エンジンを搭載する。砂漠の高い気温に耐えるように設計されたインタークーラーとエア誘導システムを備えており、史上最も強力なブロンコになるという。
トランスミッションは、強化された10速ATの「SelectShift」を組み合わせた。ブロンコ初のアクティブバルブテクノロジーを採用したデュアルエキゾーストシステムは、等長パイプを使用して排気音を追求する。このシステムにより、ドライバーは、ノーマル、スポーツ、クワイエット、バハを含む4つの排気モードが選択できる。
ブロンコ・ラプターには、あらゆる地形を通過することを目指して、「Modes Terrain Management System」を搭載する。選択できる7つの走行モードには、ターボアンチラグキャリブレーションを作動させて、高速での砂漠走行でのパフォーマンスを引き上げるバハモードがある。牽引性能も向上。トレイルコントロール、トレイルターンアシスト、トレイルワンペダルドライビングも採用されている。