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【マツダ CX-60】事前受注が月販計画の4倍超—輸入車からの乗り換えも多数

  • 《写真撮影 小松哲也》
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マツダは9月15日から順次販売を開始する新型ミッドサイズSUV『CX-60』の事前受注台数が約2か月半で8726台に達したことを明らかにした。CX-60は月販2000台を計画しており、その4倍強の水準となる。

CX-60はエンジン縦置き後輪駆動の新プラットフォームを採用した新世代ラージ商品群の第1弾モデルで、6月24日から予約受注を開始していた。日本市場向けには直列6気筒3.3リットルディーゼルエンジン『SKYACTIV-D3.3』を始め、同ディーゼルエンジンに48Vマイルドハイブリッドを組み合わせた『e-SKYACTIV D』、直列4気筒2.5リットルガソリンエンジン『SKYACTIV-G2.5』および同ガソリンエンジンとモーターと組み合わせたマツダ初のプラグインハイブリッド(PHEV)となる『e-SKYACTIV PHEV』の4つのパワートレインが設定されている。

マツダ国内営業本部国内商品マーケティング部の二宮誠二主幹によると事前受注のパワートレイン別の構成は「何といってもお客様は我々のディーゼルエンジンに期待されていることもあって、8割くらいがディーゼルエンジンの受注になっている。もともと我々もこれくらいを読んでいたが、ちょっと想定外だったのは、出だしということもあるがマイルドハイブリッドを入れたe-SKYACTIV Dの構成比が非常に高くなっている」という。

具体的にはe-SKYACTIV Dが43%、ついでSKYACTIV-D3.3が37%、SKYACTIV-G2.5の15%、PHEV5%の順となっている。

また二宮主幹は「以前は最初に高いモデルが売れて、その後は量販モデルにだんだん売れ筋が移っていくという傾向があったが、最近の商品では最初に高いモデルが売れると、その後もずっと高いままの水準が続くので、(CX-60も)ちょっと楽しみに見ていきたいと思っている」と期待を寄せた。

マツダは新世代ラージ商品群の投入でマツダ車以外の顧客開拓を狙っているが、その第1弾となるCX-60の事前受注での顧客層は「6割くらいがマツダのお客様で、これは狙い通り。やはり下取りナンバーワンはCX-5、第2位がCX-8。この2車種を合わせるとマツダ車の下取りの半分以上を占めている。新規のお客様はまだ43%だが、内訳をみると8割が国産車のお客様で、残りの2割が輸入車とレクサスのお客様。これはマツダとしてはすごく多い。CX-5の場合で5%くらい、CX-8でも10%ちょっとくらいなのでかなり輸入車のお客様が増えている。輸入車ではドイツ車からの乗り換えが多い」とのことだ。

また二宮主幹によるとボディカラーも既存モデルとは異なる傾向があるという。「ロジウムホワイトが一番売れている。半分くらいが白になっている。我々のラインアップで白がローンチの時に売れるというのはあまり聞いたことがないが、(ロジウムホワイトが)新色であるということと、受注の6割が既納客で多分、今はソウルレッドやマシーングレーのクルマにお乗りなので次はちょっと変えたいというご意向が強いのかなと思っている」。

一方、年齢層では「価格帯も高いので40代の方が26%で最も多いが、30代以下では34%と若い方に意外に買って頂いている。CX-5、CX-8と比べると30代以下の構成比は10ポイントほど低いが、車格や価格を考えるとかなり若い方に買って頂いているという印象も持っている。これは残価設定型クレジット『スカイプラン』が浸透してきていて、実際30代以下の方にかなりスカイプランを使って頂いている。そしてもうひとつが今、下取り車の査定価格が良い。中古車相場が上昇していて、査定が良い値がつくので買いやすくなっていることも背景にある」と二宮主幹は分析する。

CX-60はまずe-SKYACTIV Dを9月15日から販売を開始し、残る3つのパワートレイン搭載モデルは12月以降の発売を予定している。気になる納期を二宮主幹に尋ねると「だいたい3~4か月くらい。12月発売モデルも同じ」とのことだ。