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ベントレーのSUV『ベンテイガ』にロング、8月中に生産開始

  • 《photo by Bentley》
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ベントレーは8月12日、SUV『ベンテイガ』の「エクステンデッド・ホイールベース」(Bentley Bentayga Extended Wheelbase)の生産を、8月中に英国工場で開始すると発表した。

同車は、ベンテイガのホイールベースを180mm延長し、後席スペースを拡大したモデルだ。ホイールベースを2995mmから3175mmに延長し、全長を5322mmとした。ホイールベースを延長したため、リアドアが長くなっている。

◆1台当たりの生産に132時間
ベンテイガのエクステンデッド・ホイールベースは、英国クルーのカーボンニュートラルな工場において、1台当たり132時間の時間をかけて生産される。ロフトキルトや複雑なパネルやオーバーレイを使い、ベントレーのダイヤモンドイルミネーションも用意されている。

50%以上の顧客が、「エアライン・シート・スペシフィケーション」やダイヤモンドイルミネーションを、約30%の顧客がパネルにオプションの塗装やメタルオーバーレイをオーダーしている。このことは、クルーにおけるクラフトマンシップの重要性を示しているという。

ベントレーの特徴的なダイヤモンドキルトは、デジタルクラフトマンシップと精緻なテクノロジーによってデザインされている。シート上部のシンメトリーなパターンは、中央から離れるにつれ、ダイヤモンドが横長になる。一方、ドアにはアシンメトリーなパターンが施され、ドアとリアキャビンの長さを強調している。

◆シートの「ダイヤモンドキルト」に直径1mm以下の小さな孔
各ダイヤモンドの中には、傷のないレザーに直径1mm以下の小さな孔が開けられている。全体として美しいデザインになるよう、ベントレーのインテリアデザイナーが一つ一つの穴をデジタル処理で正確に配置するデジタルクラフティングプロセスで作られている。

レザーに孔を開ける加工をした後、特別な刺繍用機械でダイヤモンドのステッチが施される。この機械は内蔵されたカメラで孔のパターンを解析し、ステッチのラインが孔のダイヤモンドと等間隔で平行になるようにしている。

ソフトなパネルにするために、通常はベントレーのロゴの刺繍に使う細い糸と、通常の半分の長さのステッチを使用。糸を変えたことにより、柔らかいロフトキルトが可能になった。この工程は、2019年のコンセプトカー『EXP100GT』のドアとシートのキルティングで行われた工程と同じという。

◆ウッドパネルの製作に10時間以上
ウッドパネルは、10分の1mm以下の誤差で成形され、磨かれる。ウッドパネルは10時間以上かけて製作。メタルオーバーレイ・イン・ベニアが採用される。

このオプションは、助手席のフェイシアパネルと4枚のドアに取り付けられる。複雑なデザインは、厚さ0.07mmの薄いブラッシュドメタルバッジで構成されている。

インレイのデザインは、フォトエッチングと呼ばれるプロセスで作成される。ステンシルを金属に貼り付け、紫外線照射とラミネートの現像という中間工程を経て、本工程で必要ない部分の金属を化学的にエッチングし、インレイデザインのみを残す。エッチングは、手作業や素材の切断がほとんどないため、破損のリスクが少なく、高い精度が得られるという。その後、それぞれのバッジは、ベニヤの表面の正確な位置に手作業で接着され、ラッカー仕上げとポリッシュ仕上げが施される。

◆ダイヤモンドイルミネーションが選択可能
オプションで、ベントレー・ダイヤモンドイルミネーションを設定した。このイルミネーションは、ドアパネルのレザートリムに開けられた直径1mmの小さな孔から、合計68個のLEDが発光する。

トリムを通したイルミネーションの輝度と色は、インフォテインメントシステムとタッチスクリーンリモートでコントロールすることが可能。この機能は、ムードライティングと連動しており、車内全体で光の色と強さを一定に保つことができる。トリムの組み合わせは、240億通り、としている。