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ポルシェ 911 に映画『カーズ』の「サリー」仕様、1台限り…オークションは8月20日
ポルシェは8月12日、映画『カーズ』に登場するキャラクターの「サリー・カレラ」を、最新『911』ベースで実車化した1台限りの「911サリー・スペシャル」(Porsche 911 Sally Special)を発表した。8月20日、慈善目的のオークションに出品される予定だ。
◆映画では2002年型ポルシェ『911カレラ』のキャラクター
サリー・カレラは、2006年に公開された映画『カーズ』のキャラクターのひとりで、2002年型のポルシェ『911カレラ』だった。ロサンゼルスで弁護士の仕事に就いていたが、都会での生活に疲れて、放浪の旅に。ルート66号線沿いの「ラジエーター・スプリングス」を気に入ったサリーは、そこで弁護士として働きながら、さびれた町を再建するために観光客を呼び戻す運動に取り組んだ。サリーはいつも、ラジエーター・スプリングスを支援するために努力する、というキャラクターだった。
ポルシェはここ数か月、サリー・カレラの20周年を祝うために、ピクサー・アニメーション・スタジオで『カーズ』のプロダクションデザイナーを務めるボブ・ポーリー氏とクリエイティブディレクターのジェイ・ワード氏と協力してきた。ドイツ・ヴァイサッハのスタイルポルシェと、シュトゥットガルトの「ポルシェ・エクスクルーシブ・マヌファクトゥール」とも連携。「もしも」として始まったプロジェクトが、新しい使命を引き受けることになったという。
「ピクサー・アニメーション・スタジオ」の『カーズ』第1作に登場したサリー・カレラの20周年を記念して、ポルシェはチャリティオークション用にワンオフモデル、911サリー・スペシャルを製作した。オークションの収益は2つの慈善団体に寄付され、そのうちのひとつは、米国のUNHCR(国連難民高等弁務官事務所)を通じて、ウクライナの難民を支援するためのプログラムに充当される。このオークションは、8月20日に開催される予定だ。
◆「サリーブルー」をボディカラーと内装色に使用
このプロジェクトは 2021年11月に開始され、ポルシェと映画『カーズ』の制作チームが連携した。チームには、サリー・カレラを最初に描いたプロダクションデザイナーのボブ・ポーリー氏も含まれていた。チームは10か月間、共同作業に取り組み、ユニークなワンオフモデルが完成した。
車体には、手作業でサリーブルーメタリックの塗装が施された。ホイールは911サリー・スペシャル用に特別に製造。フロント20インチ、リア21インチの5アームデザインが現行の 「992」世代と、サリー・カレラのベースとなった「996」世代の911との視覚的なリンクを生み出しているという。
特別なサリーブルーメタリックはインテリアにも使用されている。911サリー・スペシャルのシートには、チョークカラーのレザーとスピードブルーのステッチを組み合わせた3色仕上げの特別なチェッカーパターン生地を採用。日常の使いやすさと実用性も重視している。
◆480psツインターボの「GTS」がベース
911サリー・スペシャルは、最新の『911』シリーズの『911 カレラ GTS』がベースだ。3.0リットル水平対向6気筒ガソリンツインターボエンジンは、最大出力480psを発生する。最大トルクは、従来型を2kgm上回り、58.1kgmを引き出す。0~100km/h加速は従来型を0.3秒短縮する3.3秒で駆け抜ける。
GTS専用にチューニングされた新型『911ターボ』由来のサスペンションには、「ポルシェアクティブサスペンションマネジメント(PASM)」を標準装備した。10mm低く設定されたスポーツシャシーを組み合わせる。
ブレーキは、911ターボ用の高性能ブレーキシステムを、GTSのパフォーマンスに合わせて調整した。標準装備のスポーツエグゾーストシステムは、GTS専用セットアップと一部の車内断熱材の削減によって、さらにエモーショナルなサウンドを発生する、としている。