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BMW『M8』改良新型、625馬力ツインターボ搭載へ

  • 《photo by BMW》
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BMWは改良新型『M8』を8月18日、米国カリフォルニア州で行われる「モントレー・カー・ウィーク2022」中に開催される「Legends of the Autobahn」に出展すると発表した。M8は、『8シリーズ』がベースの高性能モデルで、2ドアクーペ、オープンの「カブリオレ」、4ドアクーペの「グランクーペ」が用意される。

◆改良新型は「コンペティション」のみを設定
改良新型は、ベースグレードを廃止し、「コンペティション」のみを設定する。直噴4.4リットルV型8気筒ガソリンツインターボエンジンは、シリンダーバンク上を横切るように配置された(クロスバンク)エグゾーストマニフォールドにより、排気ガス流のエネルギーが2つのターボチャージャーのタービンホイールに最適に伝えられる。冷却システムも、最適な効果を発揮するように設計されており、サーキット走行時の熱負荷に耐える。フラップ制御式のエグゾーストシステムのサウンドは、選択しているモードによって変化する。

最大出力は625hp/6000rpm、最大トルクは76.5kgm/1800~5860rpmを引き出す。0~100km/h加速は3.2秒(2ドアクーペとグランクーペ)/3.3秒(カブリオレ)、0~200km/h加速は10.6秒(2ドアクーペ)/11秒(グランクーペ)/11.3秒(カブリオレ)だ。最高速は250km/h(リミッター作動)。オプションの「Mドライバーズパッケージ」ではリミッターが解除され、最高速は305km/hに到達する。

スタースポークデザインの20インチMアルミホイールを採用する。オプションの「Mランプシャドウライン」は、ヘッドランプ内部とクロームトリムがダーク仕上げとなる。標準のグロスブラックのキドニーグリルとの組み合わせで、さらにスポーティさを追求している。Mコンパウンドブレーキシステムを標準装備。オプションでMカーボンセラミックブレーキが選択できる。

◆4WDの「M xDrive」に専用チューニング
トランスミッションは「ドライブロジック」付きの8速「Mステップトロニック」で、ドライバーはMセレクターレバーまたはステアリングホイールのパドルシフトでマニュアル操作が行える。駆動方式は4WDの「M xDrive」となり、専用チューニングが施される。このシステムは、力強い加速性能を目指して開発された。後輪駆動を重視した設計となっており、後輪が動力伝達の限界に達し、追加のトラクションが必要になった場合に限って、フロントアクスルにパワーを振り分ける。

また、「アクティブMディファレンシャル」も採用する。トランスファーケースが必要に応じて、駆動トルクの一部を無段階かつ可変的にフロントアクスルへと振り分ける。一方、左右後輪間の駆動トルク配分は、アクティブMディファレンシャルが受け持つ。スポーツ走行時や、路面のグリップが変化する場面など、その状況に合わせてM xDriveに組み込まれたアクチュエーターがロック率を選択し、走行安定性を確保する。M xDriveの導入により、車両を安定させるためにDSC(ダイミック・スタビリティ・コントロール)の介入が必要となるのは、極端な状況だけに限定され、エンジンパワーを推進力としてほぼ無駄なく利用できるという。

Mモードを採用する。BMW Mモデル向けに専用開発されたコントロールシステムは、パワートレインやシャシーを、ドライバーの好みに設定することを可能にする。4WDのM xDriveシステムは、前輪と後輪の間のパワー配分を調整でき、ブレーキシステムもドライバー好みに設定できるという。

◆12.3インチに拡大されたコントロールディスプレイ
インテリアは、ダッシュボード中央に標準装備される「BMWライブコックピットプロフェッショナル」のコントロールディスプレイが、従来の10.25インチから12.3インチに拡大された。

BMWライブコックピットプロフェッショナルには、オンラインベースのナビゲーションシステムの「BMWマップス」、BMWインテリジェントパーソナルアシスタント、BMWヘッドアップディスプレイ、ワイヤレスLAN付きのワイヤレススマートフォン統合、マルチメディアシステムが含まれている。さらに、ハーマン・カードン製サラウンドサウンドシステム、ワイヤレス充電付きテレフォニーなどが標準装備されている。

標準のMスポーツシートは、フルレザーのメリノ/アルカンターラトリム仕上げとした。オプションのMカーボンバケットシートは、カーボンファイバー強化プラスチック(CFRP)素材が見える演出が施されており、一体型ヘッドレストやマルチポイントシートベルトガイドにより、レーシングカーの雰囲気と長距離移動時の快適性を追求している。