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【日産 エクストレイル 新型】「タフ」なエクストレイルが上質になって帰ってきた[詳細写真]

  • 《写真撮影 中野英幸》
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9年ぶりの新型となった日産『エクストレイル』。第2世代「e-POWER」や電動駆動4輪制御技術「e-4ORCE」を搭載する、「技術の日産」が誇る電動化技術の結晶とも言えるミドルサイズSUVだ。

力強いシルエットと高められた上質感
新型エクストレイルは、初代から受け継がれる「タフギア」という要素に、上質さをミックスしたデザインとなっている。ボディ全体のシルエットは全体的にスクエアな印象で、力強さを感じさせる。プラットフォームが一新されたことで、全長4660mmと先代から30mmほどコンパクトになった。ホイールベースは2705mmで先代と変わらず、広い室内はそのまま。また3列シート車を設定するのも新型の目玉となっている。

フロントマスクで特徴的な2階建て構造のヘッドライトは、上段がポジションランプで下段がメインランプ。グリルは『キックス』など近年の日産車の特色でもある「Vモーショングリル」を継承する。一方のリアビューは、Cピラーに初代のデザイン意匠を取り入れたほか、リアコンビネーションランプに先代の面影を残しつつも、日本伝統の切子構造に着想を得たという精密な加工が施されており、上質感が高められた。

ボディカラーは2トーン5種類、モノトーン7色で全12色を展開する。画像のモデルはシェルブロンド/スーパーブラックの2トーン。エレガントなブロンドをベースに、要所を黒で引き締める。

マルチな活躍を予感させるインテリアデザイン
インテリアもタフさと上質さを兼ね備えたデザインを目指したという。シートの素材も4種類から選択可能。ブラックファブリック、タン色のナッパレザー、アウトドアに最適な防水シート、そして日産独自開発の次世代シート素材「TailorFit(テーラーフィット)」だ。

センターディスプレイは、12.3インチのNissanConnectナビゲーションシステムだ。これはAmazon Alexaを搭載しており、快適な音声操作が可能となっている。また、運転支援技術「プロパイロット」には、このナビゲーションシステムと連動した「ナビリンク機能」が追加され、地図データをもとにした更なる運転支援を提供する。

ラゲッジスペースは荷室長の拡大により、クラストップレベルの広さを実現した。9.5インチサイズのゴルフバッグを4個搭載できる大容量で、さまざまなニーズに応える。また、100VAC電源(1500W)も装備されており、アウトドアや非常用電源など、マルチな活躍が期待できる。

第2世代「e-POWER」+世界初量産エンジンの組み合わせ
最大のトピックスはやはり、エクストレイルが搭載するパワートレインだろう。モーターとインバーターを刷新したことで、力強さなどを進化させた第2世代「e-POWER」に、日産が世界で初めて量産化に成功したという「VCターボエンジン」を組み合わせる。このエンジンは状況に応じて圧縮比を自在に変更できるというもの。高出力と静粛性、さらに低燃費と全方位の性能を向上させた。

もう1つの目玉が電動駆動4輪制御技術「e-4ORCE」だ。前後2基のモーターと左右のブレーキを制御することで、4輪の駆動力を最適化。これによって悪路走破性が高められたのはもちろん、加減速やコーナリング時の乗り心地の向上にも貢献するという。

新型エクストレイルは、エントリーモデルの「S」、画像の「X」、上級グレードの「G」が基本のグレード展開だ。2WDと4WDが選択でき、「e-4ORCE」は4WDモデルへの搭載となる。価格は「S・2WD」の319万8800円から。