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ポルシェ 911 に名車『356』のアメリカ市場70周年記念仕様
ポルシェは6月13日、『911カレラGTSカブリオレ・アメリカ』(Porsche 911 Carrera GTS Cabriolet America)を発表した。1953年に米国市場で発売されたポルシェ『356アメリカ・ロードスター』の70周年を祝うモデルとして、2022年内に米国市場で発売される予定だ。
◆専用ボディカラーの「Azureblue356」
911カレラGTSカブリオレ・アメリカは、『911カレラGTSカブリオレ』をベースに、「Porsche Exclusive Manufaktur」によるカスタマイズが施された。専用ボディカラーの「Azureblue356」は、356アメリカ・ロードスターの濃いブルーに着想を得た色だ。特別仕上げの「RSスパイダーデザインホイール」が足元を引き締める。
このRSスパイダーデザインホイールは、スポークの内側がホワイト、外側がシルバーで仕上げられた。ガードレッドのピンストライプが添えられる。サイドドアの白いデカールには「America」と記され、リアにはホワイトの「911Carrera」エンブレムとガードレッドの「GTS」エンブレムが付く。
インテリアは、ブラックレザー仕様。ガードレッドのシートベルトをはじめ、ホワイトのインストルメントロゴとタコメーターを採用している。ダッシュボードとドアトリムには、ガードレッドのクロスステッチとペブルグレーのステッチが施された。一方、センターコンソールのアームレストは、ガードレッドとペブルグレーのツートンカラーのステッチが特長。「America」のロゴがエンボス加工されている。356アメリカ・ロードスターの70周年を記念した光るドアシルトレッドプレートも標準装備した。
◆水平対向6気筒ツインターボは最大出力480ps
3.0リットル水平対向6気筒ガソリンツインターボエンジンは、最大出力480ps、最大トルク58.1kgmを引き出す。911カレラGTSカブリオレ・アメリカでは、ドライビングプレジャーを重視し、7速MTと後輪駆動のみを用意している。
GTS専用にチューニングされた新型『911ターボ』由来のサスペンションには、「ポルシェアクティブサスペンションマネジメント(PASM)」を標準装備した。10mm低く設定されたスポーツシャシーを組み合わせる。ブレーキは、911ターボ用の高性能ブレーキシステムを、911カレラGTSのパフォーマンスに合わせて調整した。標準装備のスポーツエグゾーストシステムは、GTS専用セットアップと一部の車内断熱材の削減によって、さらにエモーショナルなサウンドを発生するという。「スポーツ・クロノパッケージ」も標準装備されている。
オプションで、リアアクスルステアリングと「ポルシェ・セラミック・コンポジット・ブレーキ(PCCB)」が選択できる。標準のブレーキローターは、フロントが408mmで、6ピストンのアル製キャリパーを組み合わせた。リアは380mmのローターに、4ピストンのアルミ製キャリパーを組み合わせる。キャリパーは、ブラック仕上げだ。
◆走りに必要なもの以外を取り除いていた「356アメリカ・ロードスター」
米国市場に初めてポルシェを輸入したのが、マックス・ホフマン氏だ。1950年にポルシェ『356』の輸入販売を開始し、成功を収めた。1953年には、356アメリカ・ロードスターを導入した。走りに必要なもの以外を取り除いていた356アメリカ・ロードスターには、最大出力70psを発生する排気量1480ccの水平対向4気筒ガソリンエンジンを搭載していた。このパワーは、最大出力40psの従来モデルに対して、大幅な強化となった。356アメリカ・ロードスターは、名車『356スピードスター』に影響を与えたとされ、16台が生産された、としている。