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BMW 2シリーズクーペ に「M」、374馬力の後輪駆動モデル

  • 《photo by BMW》
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BMWは5月18日、新型『2シリーズクーペ』(BMW 2 Series Coupe)に後輪駆動の高性能グレードとして、「M240i」を7月、欧州市場で設定すると発表した。従来は4WDのみだったが、2WD(FR)も選択できるようになる。

◆0~100km/h加速は4.7 秒
M240iの直噴3.0リットル直列6気筒ガソリンターボエンジンは、Mパフォーマンスオートモビルによる専用チューンが施された。その結果、欧州仕様の場合、最大出力374hp/5500~6500rpm、最大トルク51kgm/1900~5000rpmを獲得する。

トランスミッションはパドルシフト付きの8速AT「ステップトロニックスポーツ」だ。M240iは、0~100km/h加速を4.7秒で駆け抜け、最高速は250km/hでリミッターが作動する。4WDの「M240i xDrive」の場合、0~100km/h加速は4.3秒だ。

「Mスポーツブレーキ」や19インチのMアルミホイール&タイヤも装備される。市街地走行からサーキットに至るまで、直感的なブレーキ操作に応え、卓越したブレーキパフォーマンスを発揮する、と自負する。このシステムは短いペダルストロークと明確なプレッシャーポイントが特長のスポーティなセットアップが施された。ブレーキング時の熱に対する耐性が高く、高い制動能力を実現するという。

さらにM スポーツブレーキには、よりダイレクトなブレーキレシオと分離型油圧回路で設計されたフロント4 ピストン式固定キャリパー、リアシングルピストン式フローティングキャリパーを装備している。

◆Mスポーツ・ディファレンシャル
サスペンションは、フロントがダブルジョイントのスプリングストラット、リアが5リンクだ。「Mスポーツ・ディファレンシャル」は、リアディファレンシャルに一体化された電子制御式の無段階可変ロック機能を採用し、トラクションとコーナリング性能を向上させる。さらに、アクティブディファレンシャルロック機能が、走行安定性と俊敏性を高める効果を発揮する。

また、DSC (ダイナミックスタビリティコントロール)システムを通じて、コーナリング中の内側と外側のリアホイールの差動を制限することにより、あらゆる走行状況において、駆動力の伝達を最適化するという。電気モーターによって生成される差動ロック機能により、駆動トルクを、回転が速い方のホイールから回転が遅い方のホイールへと移動させることができる。

例えば、高速でカーブを走行する場合、アンダーステア傾向が生じる場合がある。そのために、グリップを失って空転ぎみになっているカーブ内側のホイールの路面に伝えることのできない駆動力を、ブレーキを作動させて無力化させるのではなく、意図的にカーブ外側のホイールに配分する。そうすることで、車両はダイナミックにカーブに進入し、駆動トルクをスポーティな走りのために利用できるという。

◆強化されたボディ剛性やサスペンション
軽量化を行ないつつ、サスペンション取り付け部やアンダーフレームを強化するとともに、高剛性ボディを採用した。これにより、ロール剛性の強化やスポーティなハンドリングに加えて、衝突時の安全性能も向上させている。

また、アルミ素材を、ボンネットだけではなく、エンジンキャリアや、エンジンキャリアの接続部に用いた。これにより、ボディ剛性の強化と軽量化という相反する性能を両立させることを狙う。

さらに、Mモデルらしい高次元でのドライビングダイナミクスを実現するために、フロント下部にも補強を加えた。リアサスペンション取り付け部にも補強を施すことで、ねじり剛性を高めている。