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マツダ『MX-30』、急速充電性能を向上…2022年型の欧州受注開始

  • 《photo by Mazda》
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マツダの欧州部門は5月12日、マツダ初の量産EV『MX-30』(Mazda MX-30)の2022年モデルの受注を開始した。充電のスピードアップが図られている。

◆1回の充電での航続はおよそ200km
MX-30には、新世代の電動化技術の「e-SKYACTIV」を搭載する。システムは、モーター、バッテリーパック、インバーター、DC-DCコンバーターなどで構成される。モーターやインバーター、DC-DCコンバーター、ジャンクションボックスは一体設計され、車両フロントの高電圧ユニットに組み込まれた。欧州仕様の場合、モーターは最大出力145psを発生する。

床下にレイアウトされるリチウムイオンバッテリーは、蓄電容量35.5kWhとした。1回の充電での航続は、およそ200km(WLTPサイクルの複合モード)だ。2022年モデルでは、DC(直流)電源による充電出力が、従来の40kWから50kWに向上。これにより、急速充電の時間を、従来のおよそ36分から26分へ10分短縮している。

通常の充電ポートと急速充電ポートの両方を一体化し、右側のリアフェンダーに設けた。オンボードのAC充電ケーブルが、荷室に装備されている。バッテリーパックには、バッテリーパックを冷却する冷媒冷却システムを採用した。センサーは、常にバッテリーの温度をモニターし、必要に応じて冷却剤の流れを制御する。暑い日でも、可能な限り最適なバッテリー温度を維持することにより、システムはバッテリーパックを熱による劣化から保護する。空調システムとバッテリー冷却システムの協調制御により、効果的な冷却性能も追求している。

◆EVパワートレインのサウンドを最適化
MX-30のEVサウンドは、ドライバーが無意識のうちに、EVパワートレインが生み出すトルクの量を認識できるようにした。2022年モデルのアップデートでは、周波数の最適化が図られた。これによって、風やロードノイズなど、走行中に聞こえる他の音とEVサウンドが、より一致して聞こえるという。これにより、ドライバーは、自然な方法でEVパワートレインが生み出すトルクの量を認識できる、と自負する。

2022年モデルでは、新しい内外装の組み合わせを採用した。マルチトーンカラースキームの種類を、4つに増やした。新しいジルコンサンドカラーの導入と、上位グレードに新しいダークグレーとブラックのインテリアをオプション設定。これにより、これまで以上に顧客の選択肢を増やしている。

全モデルに、デイタイムランニングライト付きのLEDヘッドライト、リバースカメラ、インテリジェントスピードアシスト付きのマツダレーダークルーズコントロール、ナビゲーション、ヘッドアップディスプレイを標準装備している。

◆ドライバーの意図した加減速を反映させるアクセルペダル
e-SKYACTIVシステムのアクセルペダルは、マツダ独自の電動モータートルク制御システムを使用して、ドライバーの意図した加速と減速の両方の量に基づいて、望ましい車速と姿勢制御を実現する。ストロークとドライバーのペダル操作の速度を、綿密にモニターすることにより、アクセルペダルは、ドライバーの期待に応えるGフォースを生み出すという。

ドライバーがゆっくりペダルを操作すると、徐々にトルクが変化するため、車速を維持しやすくなる。対照的に、クイックなペダル操作は、ドライバーが加速を望んでいると車両が判断し、強力な加速を発揮する。アクセルペダルから足を離すと、システムはドライバーがペダルを操作する速度をモニターし、それに応じて減速度Gのレスポンスを制御する。

また、パワーユニットマウントなどのトルク伝達システムの剛性を高める対策により、モーターのトルクが駆動力の発生から制動力の発生に変化しても、スムーズで安定した車両挙動を可能にする。また、モーターとブレーキによる協調制御ブレーキを操作すると、運動エネルギーを回収し、無駄なく電気を再生できるという。