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メルセデスAMG、55周年記念車を「CLA45」に…421馬力ターボ搭載
メルセデスAMGは5月12日、設立55周年記念車「エディション55」を、欧州向けの『CLA45 4MATIC』、『CLA45 S 4MATIC』に設定すると発表した。量産車向け2.0リットル4気筒エンジンとしては、世界最強の421psを誇る。
◆「AMGエアロダイナミクスパッケージ」を標準装備
エディション55には、「AMGエアロダイナミクスパッケージ」が標準装備される。これは、大型リップスポイラーとフリックを備えたフロントバンパー、AMGリアウィング、サイドエアアウトレットのデフレクターエレメント付きリアバンパー、ディフューザーブレードで構成される。これらのパーツは、グロスブラックで塗装された。
ボディカラーは、コスモスブラックメタリックまたはデジタルホワイトメタリック。ボディサイドには、AMGエンブレムのデカールが配される。19インチのAMGクロススポーク鍛造ホイールは、チタングレー塗装。ハイグロス仕上げが施され、エディション55のロゴ入りセンターキャップが付く。AMGのロゴ入りのシルバークローム仕上げのAMGフューエルフィラーキャップも装備された。
インテリアは、黒と赤のコントラストが特徴だ。AMGパフォーマンスシートは、赤と黒のツートンレザー仕上げ。AMGパフォーマンスステアリングホイールには、エディション55のロゴと、マイクロファイバーの「DINAMICA」をあしらう。エディション55のロゴ入りAMGフロアマットや、AMGドアシルパネルも装備している。
◆2.0ターボは量産4気筒で世界最強
2.0リットルターボエンジンを搭載する。直噴2.0リットル直列4気筒ガソリンターボエンジンは、「M139型」と呼ばれる。排気量は1991cc。新設計のツインスクロールターボチャージャーは、低い回転域での最適なレスポンスと高回転域での高いパワー特性を兼ね備えている。
これに加えて、タービンハウジングを、並行に配された2つの流路に分割し、排気流を別々にタービンに供給することを可能にした。その結果、低いエンジン回転数でも高いトルクが得られ、非常に優れたレスポンスを実現しているという。
また、メルセデスAMG『GT 4ドアクーペ』の4.0リットルV型8気筒ツインターボエンジン同様、コンプレッサーとタービンのシャフトに、メルセデスAMGの4気筒ターボとして初めて、ローラーベアリング(ころ軸受)を採用した。ローラーベアリングは、ターボチャージャー内の機械的摩擦を最小限に抑える効果を発揮する。これにより、ターボチャージャーはよりスピーディなレスポンスを可能にし、より速く16万9000rpmの最高回転数に到達するという。
◆0~100km/h加速4秒で最高速270km/h
これらの新技術の導入により、直噴2.0リットル直列4気筒ガソリンターボエンジンは、最大出力387hp/6500rpm、最大トルク48.9kgm/4750~5000rpmを発生する。トランスミッションは8速デュアルクラッチの「AMGスピードシフトDCT 8G」、駆動方式は4WDの4MATICのAMGパフォーマンス仕様だ。0~100km/h加速4.1秒、最高速250km/h(リミッター作動)の性能を発揮する。
さらなるパフォーマンスを求める顧客には、「S」バージョンが設定される。ターボのブースト圧は、1.9から2.1に引き上げられた。これにより、最大出力421hp/6750rpm、最大トルク51kgm/5000~5250rpmを獲得する。標準バージョンに対して、パワーは34hp、トルクは2.1kgmの上乗せとなる。0~100km/h加速は4.0秒、最高速は270km/h(AMGドライバーズパッケージ)の性能を備えている。
先代45シリーズの「M133型」直噴2.0リットル直列4気筒ガソリンターボエンジンは、最大出力が381hp/6000rpm、最大トルクが48.4kgm/2250~5000rpm。新開発のM139型では、旧エンジンを40hp、2.6kgm上回るスペックを達成している。メルセデスAMGによると、421hpのパワーは量産車向けの4気筒エンジンとしては世界で最もパワフル、としている。