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スマート EV 次期型は小型電動SUVに 4月7日デビュー
スマート・オートモービルは3月31日、次世代のスマートEV、『スマート#1』(Smart #1)を4月7日、初公開すると発表した。それに先駆け、最新の開発プロトタイプ車両の写真を公開している。
◆メルセデスベンツと吉利汽車の合弁の最初の製品
スマートは、ブランド、製品、ビジネスモデルの刷新により、新しいモデル開発体制を導入する。スマートは、プレミアムなEVブランドとして、ラインナップを拡大していく。
次世代スマートファミリーの最初の市販モデルになるのが、スマート#1だ。スマート#1は、メルセデスベンツと吉利汽車が設立した新しい合弁事業の最初の製品になる。将来の都市モビリティのためのベストソリューションを追求し、独自のブランド体験を共同で創出するというブランドのビジョンを反映した小型電動SUVになるという。
スマート#1のプロトタイプは、空力テストとマイナス40度での冬季テストを完了した。品質やパフォーマンス、信頼性に関しては、メルセデスベンツのグローバルデザインチームと、スマートのエンジニアリング部門との緊密な協力の成果になるという。
◆「#」記号とそれに続く数字の組み合わせを採用
スマートは、次世代のEVのネーミング手法として、「#」記号とそれに続く数字の組み合わせを採用した。ソーシャルメディアでホットなトピックを示すために使用される「#」記号は、デジタル時代の流行を反映したものだという。スマート#1は、中国とヨーロッパの顧客を魅了し、都市のモビリティの新しいトレンドを設定する、と自負する。
重慶にある中国自動車工学研究所は、中国国内で最も先進的な自動車のエアロダイナミクス試験センターを擁する。ここで、スマート#1のプロトタイプは、エアロダイナミクスのテストを行い、抗力係数0.29を達成した。これは、同じセグメントの競合SUVと比較した場合、トップレベルにあるという。
抗力係数は、車両のエネルギー消費、航続、風切り音、高速での走行安定性に影響を与えるため、スマート#1の開発では重視された。メルセデスベンツのグローバルデザインチームによるデザイン哲学「Sensual Producty」のおかげで、スマート#1は、流線型のフォルムにエアロダイナミクスをバランスさせているという。
◆プロトタイプによる最終テストが進行中
隠されたドアハンドルや効果的な空力パッケージが、標準装備されている「AGS(アクティブグリルシャッター)」が、空力性能の向上に寄与する。耐風性と騒音も最適化されており、エネルギー効率や快適性、航続の向上に貢献しているという。
高度なバッテリー温度制御システムは、低温下でもバッテリーの最適な動作状態を維持。さらに、専用アプリの「スマートAPP」や、車内のコントロールパネルによって運転スケジュールを事前に設定し、バッテリーを自動的に予熱し、充電と出力の効率を最適化することができる。一方、車両のドアハンドルには砕氷機能が装備されており、薄い氷の層で覆われている場合でも機能する。
スマートのヨーロッパチームは、ドイツ・レニンゲンの研究開発センターにおいて、各種テストと欧州仕様車の開発を支援している。現在、4月7日のドイツ・ベルリンでの初公開イベントに向けて、スマート#1のプロトタイプによる最終テストに取り組んでいる、としている。