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メルセデスAMG GT、V8ツインターボの「63」に2022年型…欧州発表
メルセデスベンツの高性能車部門のメルセデスAMGは3月15日、メルセデスAMG『GT 63 4MATIC+』(Mercedes-AMG GT 63 4MATIC+)の2022年モデルを欧州で発表した。
◆新デザインのフロントバンパー
2022年モデルでは、フロントバンパーのデザインが変更された。エア取り入れ口がワイド化され、車両の中心に向かってより尖ったデザインに。これにより、3つの垂直フィンを通って空気がラジエーターに送られるようになった。
ボディカラーには新色として、スペクトルブルーメタリックとスペクトルブルーマグノが設定された。これにより、合計4種類のマットペイント、4種類のメタリックシェード、2種類のソリッドカラーから選択できる。さらに、「エディションモデル」には2種類の専用塗装仕上げが用意された。
表現力豊かなエクステリアデザインを、新しい「AMGナイトパッケージ」や「カーボンパッケージ」との組み合わせでさらに強調することができる。インテリアには、AMGパフォーマンスステアリングホイールをはじめ、新しい色とトリムが追加されている。
◆4.0リットルV8ツインターボは2種類のチューニング
パワートレインは、直噴4.0リットルV型8気筒ガソリンエンジンを、2個のターボで過給したユニットだ。スポーツカーの『メルセデスAMG GT』譲りのこのエンジンは、最大出力585hp/5500~6500rpm、最大トルク81.6kgm/2350~5000rpmを引き出す。
トランスミッションは、9速の「AMGスピードシフトMCT 9G」。駆動方式は4WDで、AMGパフォーマンス仕様の4MATIC+となり、駆動トルクの可変配分が可能だ。0~100km/h加速は3.4秒で駆け抜け、最高速は310km/hに到達する。
さらなるパフォーマンスを求める顧客には、「S」仕様を用意する。この「63S 4MATIC+」では、直噴4.0リットルV型8気筒ガソリンツインターボエンジンの最大出力が639hp/5500~6500rpm、最大トルクが91.8kgm/2500~4500rpmへ引き上げられる。メルセデスAMG GTの63S 4MATIC+は、0~100km/h加速3.2秒、最高速315km/hの優れた動力性能を実現した。
マルチチャンバーを備えた「AMG RIDE CONTROL+ エアサスペンション」を標準装備した。コーナリング時やブレーキング時には、硬いスプリングレートに瞬時に切り替えることで、高い安定性と俊敏なハンドリングを実現する。さらに、走行状況に合わせて四輪それぞれを電子制御する連続可変ダンピングシステムを採用した。また、ボタンを押すことで車高を上げ、駐車場のスロープなどを通過する際に配慮している。
◆AMGリアアクスルステアリング
「AMGリアアクスルステアリング」を採用する。このシステムは、アジリティと安定性の両立をさらに進化させることにより、AMG GT 4ドアクーペのダイナミズムと走行安全性を強化する。
速度が100km/h以下では、電動アクチュエーターモーターの働きでリアホイールをフロントホイールとは逆方向に最大1.3度操舵する。これによりコーナー進入時のアジリティが大幅に高まるほか、日常の走行シーンでは回転半径が小さくなるため、車両が扱いやすくなる。
速度が100km/hを超えると、リアホイールをフロントホイールと同じ方向に最大0.5度操舵することで、走行安定性を大きく高める。同時に、方向を変える際、リアホイールに働く横Gの増加ペースが高まり、ステアリング操作に対するレスポンスが改善される。また、素早くステアリングを操作しても、通常のようにリアが外側に流れる傾向を見せず、優れたリアグリップと安定性が得られるという。
◆メルセデスAMG専用の「MBUX」
メルセデスAMG専用のデジタルインフォテインメントシステムの「MBUX」(メルセデスベンツ・ユーザー・エクスペリエンス)を採用する。ディスプレイや機能は、個別に設定できる。
ドイツ仕様は、ワイドスクリーンコックピット、ハードディスクナビゲーションシステム、タッチパッド、デジタルラジオなどを搭載する。「ハイ、メルセデス」と呼びかければ、音声アシストコントロールシステムが起動する。「MBUXインテリアアシスト」と「MBUX ARナビゲーション」は、オプションで選択できる。