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【メルセデスベンツ Cクラス 新型】クロスオーバーモデル「オールテレイン」発売、価格は796万円

  • 《写真提供 メルセデス・ベンツ日本》

メルセデスベンツ日本は新型『Cクラス』第3のボディタイプとなる「C220d 4マチック オールテレイン」を発表、1月18日より販売を開始した。

C220d 4マチック オールテレインは、SUV譲りの高いアイポイントとロードクリアランス、ステーションワゴンの実用性を兼ね備えたCクラス初のクロスオーバーモデル。四輪駆動システム「4マチック」など、35年以上にわたるSUV開発の歴史の中で蓄積したオフロード技術を採用し、オールラウンドな走行性能を備えている。価格は796万円。

◆ブラックのホイールカバーなどでSUVらしさを強調
エクステリアは新型Cクラスのデザインをベースに、シングルルーバーのラジエーターグリルをはじめ、前後バンパー下部のシルバークロームアンダーライドガードやブラックのホイールアーチカバーを取り入れることでSUVらしさを強調。足元には専用18インチ5スポークアルミホイールを装着する。

ボディサイズは全長4760mm×全幅1840mm×全高1495mm。ステーションワゴンに比べ全高を+約40mmとすることで高い地上高とアイポイント、乗降のしやすさというSUVの特徴を持たせながら、ボディサイズを一般的な駐車場に入るサイズにおさめている。

インテリアはダッシュボードを上下2つに分割し、上部は翼のような形状に航空機エンジンのナセルを想わせる丸みをつけたやや横長の新デザインの角型エアアウトレットを配置し、スポーティさを演出。下部には大きなインテリアトリムをあしらい、センターコンソールからダッシュボードへと途切れなく続いている。また、ダッシュボードと縦型の11.9インチのメディアディスプレイを6度、ドライバー側に傾けたスポーツ感を強調するデザインを採用。12.3インチ大型コックピットディスプレイは自立型で、ダッシュボード上部と大きなインテリアトリムの手前に浮かんでいるように見える。

◆新型Sクラス譲りの最新安全運転支援システムを搭載
安全運転支援は、新型『Sクラス』から搭載される最新システムを採用している。「アクティブステアリングアシスト」はステレオカメラに加え、360度カメラシステムも車線認識に使用することで、多くのカーブに対応。高速道路上で今まで以上に精密に車線中央を維持する。「アクティブエマージェンシーストップアシスト」はドライバーが周囲の道路状況に反応しなくなってからかなりの時間が経過していると判断した場合、警告を発したり、徐々に減速して最終的に車両を停止。「アクティブブレーキアシスト」は交差点や曲がり角での右左折の際、車や自転車および歩行者と衝突する危険がある場合、ドライバーに警告したり自動ブレーキを作動させる。

「緊急回避補助システム」は車両前方にいる車道横断中の歩行者などとの衝突の危険を検知すると、システムが正確なステアリングトルクを計算して、ドライバーのステアリング操作をアシストする。「アクティブレーンキーピングアシスト」は走行している車線を意図せず逸脱しそうな場合に警告、および進路を修正。「アクティブブラインドスポットアシスト」は車両の斜め後ろのミラーでは見にくい死角エリアに車両や自転車がいることを警告し、30km/h以上で走行中に側面衝突の危険がある時に危険回避をサポートする。また、停車時にドアを開けようとした際、後方から障害物が迫っている場合の警告機能も作動する。

◆ARナビゲーションや生体認証対応など最新技術を搭載
C220d 4マチック オールテレインは、12.3インチのワイドディスプレイを採用するインストゥルメントクラスターと、11.9インチの縦型ディスプレイを採用するセンターディスプレイの2画面を標準装備する。対話型インフォテインメントシステム「MBUX」のボイスコントロールは「Hi,Mercedes」をキーワードとして起動。目的地入力や電話通話など、多くのインフォテインメント機能に加え、クライメートコントロール、各種ヒーター、照明などにも対応する。また、音声認識だけではなく、タッチスクリーン、ステアリングホイールにあるタッチコントロールボタンでも様々な操作をすることができる。

ARナビゲーションも標準装備。従来、目的地を設定して行先案内をする場合、地図上に進むべき道路がハイライトされるが、それに加えて、車両の前面に広がる現実の景色がナビゲーション画面の一部に映し出し、進むべき道路に矢印を表示する。さらにドライバーの指紋や声の生体認証、PINコードによる認証に対応。シート、ステアリング、サイドミラーのポジションやコックピットディスプレイの表示スタイル、ペアリングした携帯情報端末、ナビゲーションのお気に入り設定などを統合して読み込むことができる。

ヘッドライトはウルトラハイビーム付きのデジタルライトを採用。左右それぞれ照明モジュールを備えている。モジュールは130万個の微小な鏡により光を屈折させることで照射方向を定める。ヘッドライト片側で130万のエリアに分割可能な光を照射するため、きわめて正確な配光が可能。対向車や道路標識に光が当たらないようにするハイビームアシストの精度が向上している。また、「DIGITAL LIGHT」のレタリング、ブルーのアクセントも施し、デザイン性も高めている。

◆専用モード追加で、優れた悪路走破性を実現
パワートレインは、最高出力200ps/最大トルク440Nmを発生する2.0リットル直列4気筒ディーゼルターボエンジン「OM654M」とマイルドハイブリッドシステム「ISG」の組み合わせ。短時間、最大で20ps/208Nmのブーストが可能で、さらにスムーズな加速感と燃費の低減に寄与する。

トランスミッションは電子制御9速AT「9G-TRONIC」を搭載。1速から9速までの変速比幅が広く、エンジン回転数を大幅に低減し、優れたエネルギー効率と快適性を実現する。スイッチ操作1つでエンジンやトランスミッションの特性を切り替えるダイナミックセレクトには専用モード「オフロード」と「オフロード+」を追加。オフロードでは、雪道や悪路での走破性を向上。オフロード+では、急な下り坂での安定した走行をサポートするだけでなく、上り坂の途中で動けなくなった場合にはリバースを選ぶと安全に下ることができる機能も備える。

サスペンションは、Cクラスで定評のあるフロントに4リンク式、リアにマルチリンク式を踏襲し、最低地上高をステーションワゴンよりも約40mm高く設定。車高調整をする必要のない、オフロードの走破性とオンロードでの直進安定性や操縦性、乗り心地などを高い次元で成立させたセッティングとしている。