注目の自動車ニュース

ロータス、エリーゼ などスポーツカー3車種を生産終了…26年の歴史に幕

  • 《photo by Lotus Cars》
  • 《photo by Lotus Cars》
  • 《photo by Lotus Cars》
  • 《photo by Lotus Cars》
  • 《photo by Lotus Cars》
  • 《photo by Lotus Cars》
  • 《photo by Lotus Cars》

ロータスカーズ(Lotus Cars)は12月22日、『エリーゼ』、『エキシージ』、『エヴォーラ』のスポーツカー3車種の生産を終了した、と発表した。1996年のエリーゼ登場から、およそ26年の歴史に幕を下ろした。

◆ロータスカーズの総生産台数のほぼ半分を占めた3車種
エリーゼは1996年に生産を開始した。押し出しおよび接着されたアルミニウム、ハイテクコンポジット、ロータスカーズが持つ軽量化に関するノウハウを導入して開発された。ロータスカーズはエリーゼが、少量生産のスポーツカーに革命をもたらした、と自負する。

ロータスカーズは2000年、エリーゼで実用化されたテクノロジーを応用して、エキシージを発表した。エキシージは、ロータスカーズに期待される安全性や先進性を備えながら、世界で最も厳しいサーキットでもパフォーマンスを発揮することを目指して開発が行われた。日常での使い勝手も追求されている。

エヴォーラは2009年に生産を開始した。ミッドシップレイアウトの4シーター車で、競合他車よりもドライバー重視のスポーツカーとして、ロータスカーズの収益性の向上に貢献した。モータースポーツでも成功を収めており、世界中のGT選手権で優勝し、ルマン24時間耐久レースでも表彰台を獲得している。

ロータスカーズは、エリーゼ、エキシージ、エヴォーラの生産を終了した。3台のスポーツカーは、ロータスカーズの事業に大きく貢献しており、最終モデルが製造ラインを離れた今回、3車種合計で累計5万1738台が生産された。ロータスカーズの73年の歴史の中で、総生産台数のほぼ半分を占めているという。

◆エリーゼの最終モデルは243psにパワーアップ
エリーゼの最終モデルとしてラインオフしたのが、イエローで仕上げられた『エリーゼスポーツ240ファイナルエディション』だ。エンジンのキャリブレーション変更により、最大出力はプラス23psの243psを獲得する。最大トルクは24.9kgm。1トンあたり263.6psのパワーウェイトレシオにより、0~100km加速4.5秒の性能を発揮する。

10スポークの軽量鍛造アルミホイールは、フロントが16インチ、リアが17インチ。これは『エリーゼスポーツ220』の標準ホイールよりも、1本あたり0.5kg軽い。タイヤは、ヨコハマ 「Advan Sport V105」で、フロント195/50R16、リア225/45R17サイズを履く。

オプションのカーボン製フロントアクセスパネル、カーボン製テールゲート、カーボン製シルカバー、リチウムイオンバッテリー、ポリカーボネート製リアウインドウにより、さらなる軽量化が可能。全ての軽量オプションを選択すると、車両重量を922kgから898kgまで減少させることができる。

◆エキシージの最終モデルは430hpスーパーチャージャー
エキシージの最後の1台となったのが、ヘリテージレーシンググリーンで塗装された『エキシージ カップ430』だ。同車は、最強のエキシージを目標に開発。エヴォーラの高性能グレード、『エヴォーラGT430』のノウハウを導入し、史上最強のエキシージを目指した。

ミッドシップにレイアウトされる3.5リットルV型6気筒ガソリンエンジンには、新開発のスーパーチャージャーを採用するなどして強化した。最大出力は430hp/7000rpm、最大トルクは44.9kgm/4000~6800rpmを発生する。トランスミッションは6速MT。エキシージカップ430は、0~100km/h加速3.3秒、最高速290km/hのパフォーマンスを可能にした。

また、エキシージ カップ430には、エアロダイナミクス性能を追求した新デザインのボディを採用した。カーボンファイバー製のフロントリップスポイラーや大型リアウィング、ディフューザーなどにより、最大220kgのダウンフォースを獲得する。軽量化も図られており、乾燥重量は1059kg(エアバッグのレスオプションでは1056kg)に抑えている。

◆エヴォーラの最終モデルは0-96km/h加速3.6秒
エヴォーラの最終モデルとしてラインオフしたのが、ダークメタリックグレーをまとう『エヴォーラGT430スポーツ』だ。さらなる軽量化が推進されており、大型カーボンファイバー製リアウィングなどの廃止により、『エヴォーラGT430』比で10kgの軽量化を果たす。車両の乾燥重量は、歴代エヴォーラで最も軽い1248kgとした。

3.5リットルV型6気筒ガソリンスーパーチャージャーエンジンに変更はない。最大出力は430hp/7000rpm、最大トルクは44.9kgm/4500rpm(6速ATは45.9kgm)を引き出す。

動力性能は、パドルシフト付き6速AT仕様の場合、0~96km/h加速が3.6秒、最高速が315km/h。エヴォーラGT430の0~96km/h加速3.7秒、最高速305km/hに対して、パフォーマンスを引き上げている。