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メルセデスAMG初のEVは『EQS』ベース、761馬力に強化…受注を欧州で開始
メルセデスベンツは12月14日、メルセデスAMG初の市販EV、メルセデスAMG『EQS 53 4MATIC +』(Mercedes AMG EQS 53 4MATIC +)の受注を欧州で開始した。ドイツ本国でのベース価格は、15万2546ユーロ(約1955万円)と発表されている。
◆Sクラスに相当するEVの高性能バージョン
同車は、『Sクラス』に相当するEV、『EQS』をベースに開発された高性能バージョンだ。エクステリアは、「DIGITAL LIGHT」ヘッドランプを標準装備した。AMG専用のブラックパネルグリルには、クロームのホットスタンプ付き垂直ストラットやAMGのロゴが配される。フロントバンパーのインテーク部分は、グロスブラックで塗装され、クロームトリムをあしらった。
クロームトリム付きのハイグロスブラックのフロントリップスポイラー、エアインテークのフリック&フィン、クロームトリム付きのハイグロスブラック仕上げのエアカーテンを装備する。AMGサイドシルパネルもハイグロスブラック仕上げ。リアバンパーには、6本の縦フィンを備えたディフューザーを組み込んだ。
また、リアには、ドライビングダイナミクスを向上させるために、大型スポイラーを装着した。抗力を増加させることなく、リアのリフトが減少するという。エアロまたはヘリテージデザインの21~22インチAMGアルミホイールを装備した。サイドエアインテークは車両の走行効率の向上に貢献する。エアカーテン効果によって空気の流れを集中させ、前輪の前に送り込む。これにより、前輪周辺の空気抵抗を減らし、航続にプラスの効果をもたらすという。
◆メルセデスAMGらしいスポーティなインテリア
インテリアは、AMGらしいデザインとした。専用のグラフィックが入るAMGシートと、マイクロファイバー「MICROCUT」と赤いコントラストのトップステッチを備えた人工レザー「ARTICO」を組み合わせた。ナッパレザーシートがオプションで選択できる。
さらに、「NEOTEX」グレインと赤いトップステッチを施したスペースグレーのARTICOを、インストルメントパネルとベルトラインに使用した。ドアのセンターパネルと、センターコンソールからダッシュボードの接続部分には、赤いトップステッチが施された黒いMICROCUTをあしらった。
標準のAMGステアリングホイールに加えて、回生ブレーキ用のパドルが付いたフラットボトムデザインのナッパレザーAMGパフォーマンスステアリングホイールが選択できる。AMGスポーツペダル、AMGフロアマットとドアシルトリムも用意している。
◆0-100km/h 加速は3.4秒
EQS 53 4MATIC +は、ツインモーターが最大出力658 hp、最大トルク96.8kgmを発生する。オプションの「AMGダイナミックプラスパッケージ」では、ブースト機能を備えた「RACE STARTモード」時に、最大出力が761hp、最大トルクが104kgmに引き上げられる。
可変式の「AMGパフォーマンス 4MATIC +」を搭載する。このシステムは、走行状況に応じて、前後アクスルの間で駆動トルクを連続的に配分する。トルク配分は、選択した走行モードによって異なる。コンフォートモードでは、効率に重点が置かれる。スポーツとスポーツ+モードでは、横方向のダイナミクスを高めるために、トルク配分が後輪寄りとなる。
EQS 53 4MATIC +は、80%のバッテリー充電レベルの時、0~100km/h 加速を3.8秒(AMGダイナミックプラスパッケージは3.4秒)で駆け抜ける。最高速はリミッターにより220km/h (AMGダイナミックプラスパッケージは250km/h)に制限されている。
◆1回の充電での航続は最大586km
EQS 53 4MATIC +には、最新のリチウムイオン技術を採用した強力な400ボルトの新世代バッテリーが搭載されている。蓄電容量は107.8kWhとした。バッテリーマネジメントシステムはAMG専用チューン。「スポーツ」と「スポーツ+」の走行モードでは、パフォーマンスに重点が置かれ、コンフォートモードでは航続に重点が置かれる。新世代のバッテリーは、従来と比較して大幅に高いエネルギー密度が特徴という。蓄電容量も大きい。新機能として、バッテリーマネジメントシステムの更新を、無線でインストールできる。1回の充電での航続は、最大586km(WLTPサイクル)とした。
新世代のバッテリーは、充電時間を大幅に短縮する、と自負する。バッテリーは直流の急速充電ステーションにおいて、最大出力200kWで充電できる。この場合、19分で最大300km(WLTPサイクル)の航続分のバッテリー容量を充電できる。車載充電器を使えば、自宅や公共の充電ステーションで、最大出力22kWの交流で充電できる。日本では、双方向充電に対応した。さらに、場所に応じて自動的にアクティブ化できるインテリジェントな充電プログラムがある。バッテリーに優しい充電などの機能により、充電がさらに効率的になるという。
ドライバーはステアリングホイールのスイッチにより、3段階で回生ブレーキのレベルを調整できる。「ECOアシスタント」によって、状況に応じて最適な支援を受けることも可能だ。オプションの「DRIVEPILOT」を装備すると、前方を走行する車両を検出して、信号機などで停止するまで自動的に減速を行う、としている。