注目の自動車ニュース

【メルセデスベンツ Cクラス 新型】「メルセデスにセダンあり」車幅1820mmの重要性とは

  • 《写真撮影 内田俊一》
  • 《写真撮影 内田俊一》
  • 《写真撮影 内田俊一》
  • 《写真撮影 内田俊一》
  • 《写真撮影 内田俊一》
  • 《写真撮影 内田俊一》
  • 《写真撮影 内田俊一》
  • 《写真撮影 内田俊一》
  • 《写真撮影 内田俊一》
  • 《写真撮影 内田俊一》

7年ぶりにフルモデルチェンジした新型メルセデスベンツ『Cクラス』。グローバルで累計1050万台以上、日本でも40万台以上を売り上げているCクラスはどういったユーザーがターゲットなのか。また、導入にあたって留意した点は何か。商品企画担当者に話を聞いた。

ISGとリアアクスルステア、そして質感
—-:今回のフルモデルチェンジのポイントを三つ挙げるとすれば何でしょう。

メルセデス・ベンツ日本営業企画部商品企画1課の山本拓門氏(以下敬称略):まずISG(Integrated Starter Generator)を採用したという事がひとつあります。いままではBSG(Belt-driven Starter Generator)でしたので、今回全モデルにISGを標準化したということは一番大きなハイライトです。

それから、個人的に装備出来て嬉しいと思うのは4輪操舵システムのリアアクスルステアリング(オプション)です。これはCクラスとしては初めの装備で、好き嫌いは分かれるかもしれませんし、過剰装備だという声もあるかもしれません。Cクラスは元々取り回しの良さや機動性の高さは高評価だったことから、これを装備すればまさに鬼に金棒。さらにその良さを伸ばしますので、シティユースに最適な機能だと思います。

最後はインテリアの質感が『Sクラス』を踏襲しているということがダイレクトに伝わってくるところです。最新世代のレーダーセーフティーやMBUXなど、Sクラスから受け継がれている素晴らしいものはたくさんありますが、見た目で、かつドライバーが一番長く触れられるインテリアの質感がここまで向上しているというのは、ドライバーにとっては大きなポイントになるでしょう。

iPadのようなスクリーンがセンターについているというキャッチーさもそうですね。これまでのCクラスではスクリーンは小さくタッチ式でもありませんでした。またメーターに関しても液晶にはなっていましたが、バイザーが付いていました。そこから新型ではフラットな液晶画面になり視認性も高く、そういったところもSクラスの特徴を譲り受けて、追いつき追い越したようなところもあるでしょう。

セダン離れを食い止めろ
—-:これまでのCクラスはどんなユーザーが購入しているのでしょうか。

山本:5割から6割が既納客です。若干高齢化の傾向があり、50代後半から60代で半分以上を占めます。今後の課題としては女性比率をどうやってあげていくかということと、若い方に向けての訴求です。

—-:若い世代へのアプローチは具体的にどういったことを考えていますか。

山本:アプローチというよりも、商品力そのものとしてセンターディスプレイや様々な部分をかなり先進的なメッセージとして伝えるような内装になっています。他社もディスプレイなどが大きくなりデジタルトランスフォーメーションみたいなアピールがありますが、そういったところもCクラスではかなりかなり力を入れて組んでいます。つまり商品そのものとして比較的若い人たちにも受け入れやすいようなスタイルに変わってきているということです。

しかし、昨今セダン離れなどでどうしても時代に逆風かなという気はします。そこをどのようにしていくかは、これから腕の見せ所であり頑張らなければいけないところですね。このクルマで「セダン離れは起きていない」と言わせたい。メルセデスにセダンありというメッセージを発信していけたらいいですね。

1820mmの重要性
—-:新型Cクラスを日本に導入するにあたり、日本側から何か要望などは出しているのでしょうか。

山本:これは今回のCクラスに限らず前々から言っていることなのですがサイズです。新型Cクラスの良さのひとつとして、ボディサイズが縦方向に6.5cm伸びていますが、幅は1cmしか拡大しておらず、1820mmに収まっていることが挙げられるでしょう。最近の輸入車のトレンドでは、フルモデルチェンジやマイナーチェンジで一気にサイズが大きくなることが多いのですが、Cクラスとして1850mmまで幅が広くなってしまうと日本のシティユースではかなりそぐわない。そこがしっかり1820mmに収まってくれました。前々からメッセージとして本社に対して、日本の環境を伝えてきていますので、非常に嬉しいく、また安心しました。