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【スズキ アルト 新型】まだまだ夜明け前…鈴木社長

  • 《写真提供 スズキ》
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スズキは12月10日、新型『アルト』の発表会をオンラインで開いた。全面改良は2014年12月以来7年ぶりで、1979年の初代登場から数えて9代目のモデルとなる。

12月22日に発売し、月間6000台の販売を目標にする。国内累計販売は526万台に達しており、同社の国内モデルでは最多となる看板モデルだ。新型は、アルトでは初めてマイルドハイブリッド車(HV)を設定し、環境性能や安全装備の充実を図った。マイルドHVのWLTCモード燃費は27.7km/リットルで、軽自動車ではトップの性能を確保している。

安全装備では夜間の歩行者も検知できる「デュアルカメラブレーキサポート」や、6個のエアバッグの標準装備などを図った。車室空間も拡大させ、室内高は45mm高い1260mmに、室内幅は25mm拡大の1280mmとしている。価格は94万円台から137万円台。

発表会で鈴木俊宏社長は、アルトについて「軽自動車は元々、ライフサイクルでのCO2(二酸化炭素)排出量が少なく、小さくて軽いという特色はこれからの時代に、これまで以上に求められるものだ。アルトはその軽自動車のベーシック」と指摘した。

そのうえで、「私は出発点である(初代の価格)47万円をしっかり意識したいなと思っている。物価上昇や排ガス、燃費などの法規対応を入れると当時の47万円は、(新型のベース価格である)94万円くらいに相当する。そういうことでは47万円を忘れてはいない」と、語った。

一方で、「下駄代わりとして下駄を極めたいとも申してきた。今回のアルトは私自身はまだまだ夜明け前かなと思っており、次のアルトでは夜明けが来たと言われるようにしたい」と述べ、今後も本格的な電動化などに対応していく考えを示した。