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レクサス、次世代EVを骨組みだけで表現…実物大アート作品発表
レクサスは12月1日、米国フロリダ州で開幕した「デザイン・マイアミ」において、次世代コンセプトEVの『LF-Zエレクトリファイド』(LEXUS LF-Z Electrified)をモチーフにしたアート作品「ON /」を初公開した。
◆一部の骨組みにはLED照明を埋め込む
アート作品の「ON /」は、アーチストのジャーメイン・バーンズ氏と、マイアミ大学の学生が共同で製作したもの。実物大のLF-Zエレクトリファイドを骨組みだけで立体的に再現した。一部の骨組みには、LED照明が埋め込まれており、フレームが光るように設計されている。
また、この作品は、天井からケーブルによって吊り下げられた。作品が置かれたスペースのアーチにもLED照明が埋め込まれ、ブランコが設置された。これは、おもてなしの原則に対するブランドの取り組みを反映しているという。
さらにこの作品は、オンラインでも公開され、世界中のユーザーがフレームや展示室の壁、ケーブルなどの色を画面上でバーチャルに変更できるようにした。ジャーメイン・バーンズ氏とマイアミ大学の学生のチームが、ユーザーがカスタマイズした仮想デザインの中から、優秀作品を選出する。
◆スピンドルグリルをボディ全体に拡大
実車のLF-Zエレクトリファイドは、進化するレクサスデザインを示唆するスタディモデルだ。プロポーションに根差したシンプルで艶のある造形と、独自性のあるデザインを目指した。具体的には、EVならではの低いノーズから後方にピークを持たせた滑らかなキャビンを中心に、連続するシルエットで全体のフォルムを構成。高出力モーターの力を路面に伝える大径タイヤを4隅に配置し、低重心でワイドなスタンスを表現している。
レクサスのデザインアイコンのスピンドル形状は、フロントグリルだけでなく、ボディ全体のアーキテクチャーとして、さらに進化させた「スピンドルボディ」という新たな表現に挑戦した。ブランドのアイコンをボディ造形として捉えた立体的なデザインとし、技術の進化に応じた機能表現とデザインを持続的に発展させることを目指したという。
ボディサイドでは、フロントタイヤからリアタイヤへ変化するドアの抑揚や タイヤ周辺の張り出したフレア形状の艶やかな面造形に注力した。リアには、クリーンでシンプルな水平基調のデザインに、張り出したタイヤを強調する造形を組み合わせることで、トルクフルな駆動力を支える力強いスタンスを表現した。また、横一文字の薄型テールランプにレクサスのロゴを配し、次世代のレクサスを象徴するデザインとしている。
◆次世代電動化技術の「DIRECT4」
LF-Zエレクトリファイドには、レクサスの次世代電動化技術「DIRECT4」を採用する。DIRECT4は、レクサスのドライビングシグネチャーを実現するための中核となる電動化テクノロジーで、市販車への搭載を予定している。
DIRECT4は、ハイブリッドで培ったモーター制御技術を軸として、パワートレイン、ステアリング、サスペンション、ブレーキなどを統合的に制御する。これにより、走行シーンに応じた駆動力コントロールを行う新技術となる。4輪すべてに瞬時にモーターのパワーを伝達し、このパワーを駆動力に変えて、走行条件とドライバーの意図に応じて瞬時の動作を可能にしている。
DIRECT4は、前後の電気モーターからの駆動トルクと4輪すべてへのブレーキ力の伝達を正確にコントロールする。前輪駆動と後輪駆動のバランスを自動的に調整することで、ドライバーの意図に合わせた運転感覚を実現するシステムだ。このシステムは、最適な駆動力配分に重点を置いており、高トルクの電気モーターとトランスアクスルを備えた「eアクスル」をフロントとリアにレイアウトする。モーターは1本のドライブシャフトで直接車輪に接続されているため、タイムラグなしに作動する。レクサスによると、DIRECT4は直感的でレスポンスが高く、ドライバーに車両と完全に接続されているというリアルな感覚を伝える。さらに、パワフルかつ直線的な加速と爽快なコーナリングを可能にしているという。同時に、DIRECT4は、レクサスのDNAに忠実な静粛性と快適性を重視して、設計されている。