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『タコジラ』登場?! タコマTRDスポーツ のキャンピングカー…SEMA 2021

  • 《写真撮影 後藤竜甫》
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11月にラスベガスで開催された世界3大チューニングカーショーの1つとされるSEMAショー2021。同イベントにて、北米部門のトヨタ自動車は『タコマ』(Toyota Tacoma)の「TRDスポーツ」をベースにしたカスタマイズカー『タコジラ』を展示。

加えて437馬力ハイブリッドを誇る『タンドラ』のカスタマイズ仕様や、トヨタ『GRスープラ』(ヘリテージエディション)が登場。北米のTRDが手掛けた、トヨタブースの注目カスタム車両を振り返る。

◆1970~80年代に販売されていたキャンピングカー『シヌック』の再来

タコマはトヨタが北米市場で展開する中型のピックアップトラック。米国では中型トラックのセグメントにおいて長年ベストセラー車として親しまれている。現行のタコマは3代目に当たるモデルとなっており、2015年1月にデトロイトモーターショーでワールドプレミア。今回のカスタムベースとなった車両は、よりスポーティーさをました『タコマ TRDスポーツ』で制作されている。

まず、足元に注目するとTRD製の17インチブロンズホイール+GENERAL(ジェネラル)製のM/Tタイヤでワイルドさを演出。オーバーランダー仕様の特徴であるエアスクープなども装着されていることで、本格的なオフローダーの仕上がりだ。

加えて、今回は荷台部分にキャンピングカーとしてのキャビンを架装。シンク、トイレ、テーブル、さらにルーフ部分にベッドを備え付けることで、快適なキャンピングカー仕様となっている。思わずニヤッとしてしまうのが“タコジラ”をイメージしたタコスと怪獣を組み合わせたイラスト。カスタムカーらしい遊び心満載のキャンピングカーであった。

◆砂漠レースのサポートカーもつとめる新型タンドラ、437馬力ハイブリッド仕様に

もう1台注目を集めていたのが新型『タンドラ』をカスタマイズして制作された『TRDデザート・チェイス・タンドラ』。こちらもSEMAで初公開された1台。この車両は新型タンドラのオフロード性能を訴求するために制作され、トヨタモータースポーツガレージのマーティシュ・ヴェルター氏とタッグを組み、砂漠レース向け追跡サポート車両を開発した。

そもそもオフロードレースの世界ではサーキットレースの用に専用のパドックなどの設備がないため、レース車両の修理をサポートするには追跡車両が必要となる。そのような状況からもわかるように、サポート車両においてのプライオリティはオフローダーとしての性能だ。

今回のTRDデザート・チェイス・タンドラには、TRD設計によるロングストロークサスペンションを装着。ロアアームなども強化されており、衝撃にも強い仕様となっているのが見た目からも感じ取れる。さらにオフローダーらしいスキッドプレートやライトポッドを追加。荷台には交換用タイヤ2本をカスタムメイドのロールバーに装着、カスタムマウントのオフロードジャック、CO2ボトル、燃料&水タンクなどサポート車両としての必要装備を備え付ける。

加えて、ベース車両となるのは新型タンドラのオフロード仕様である「TRDプロ」グレードだ。同グレードのパワートレインは、新型タンドラ標準設定のV6ツインターボガソリンエンジンはなく、ハイブリッドモデルである「i-FORCE MAX」のみ。

従来型の「i-FORCE」後継のとなる「i-FORCE MAX」パワートレインは、従来型の5.7リットルから、エンジン排気量を約2.2リットル縮小した3445ccのV型6気筒ガソリンツインターボエンジンを搭載。最大出力437hp/5200rpm、最大トルク80.6kgm/2400rpmを発生する。大幅にダウンサイズされたものの、ツインターボとモーターアシストによって大幅に出力を向上、パワーは56hp、トルクは25.1kgm引き上げられた。

組み合わされるモーターはエンジンと10速ATの間にレイアウトされており、パワーを効率的に伝達。エンジンの始動、EVモード走行、電気アシスト、エネルギー回生は、ハイブリッドコンポーネントを通じてのみ行われる。

i-FORCE MAXパワートレインは、あらゆる状況で最大のパフォーマンスと最大の効率を提供するように設計。さらにキャンピングカーなどの牽引時には、ハイブリッドシステムによってエクストラパワーが追加される。市街地ではEVモードで静粛性と低燃費を両立、高速道路ではレスポンスの高いリニアな加速を実現する。そして2,400rpmから発生する80.6kgmの最大トルクが、オフロード走行をサポートする。