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VWのEV版GTI「GTX」、第2弾は『ID.5』…欧州発表
フォルクスワーゲンは11月3日、新型EVの『ID.5』(Volkswagen ID.5)をベースにした高性能モデル『ID.5 GTX』を欧州で発表した。
◆デュアルモーター4WDシステム
「GTX」はパフォーマンスとデザインを重視し、「GTI」やプラグインハイブリッド車(PHV)の「GTE」と並んで、フォルクスワーゲンのEVのトップパフォーマンスモデルに位置付けられる。ID.5 GTXは、すでに欧州で発表されている『ID.4 GTX』に続く、GTX第2弾モデルとなる。
ID.5 GTXは、フォルクスワーゲングループの新世代EV向け車台「MEB」をベースに、デュアルモーター4WDシステムを搭載する。フル電動SUVクーペとして、エレガントなデザインと強力なツインモーター+4WDを採用しているのが特徴だ。
また、ID.5 GTXはフルコネクテッドEVを標榜しており、無線でソフトウェア更新を受信できるという。車両が他車やインフラと通信を行う「Car2X」テクノロジーも搭載している。
◆大容量のリチウムイオンバッテリーを搭載
ID.5 GTXでは、フロントアクスルとリアアクスルの両方に電気モーターを搭載する。このツインモーター+4WDにより、強力な走行性能、優れたトラクション、スポーティなハンドリングを実現している、と自負する。
Iベース車両のID.5のリアアクスルのモーターに加えて、フロントアクスルにもモーターを搭載する。ID.5 GTXの駆動方式は、4WDだ。ツインモーターとインテリジェントに制御されたAWDを組み合わせた。
フロントのモーターは、強力なトラクションが必要な場合などに、瞬時に作動する。走行モードの「トラクション」を選択した場合、常時AWDになる。ID.5 GTXでは、前後アクスルの間に大容量のリチウムイオンバッテリーを搭載する。
◆スポーティさが強調されたエクステリア
エクステリアは、専用デザインのバンパーでスポーティさを強調した。「IQ.Light」と呼ばれるLEDマトリックスヘッドライトは、インテリジェントハイビームを内蔵する。3D LEDテールライトも標準装備されており、外観をさらにダイナミックにしている。
「VDM(Vehicle Dynamics Manager)」は、EVパワートレインとシャシーの制御システムをネットワーク化する。オプションの「アダプティブDCC」シャシーでは、さらにドライビングダイナミクスが引き上げられるという。Dモードで惰性走行し、Bモードで減速時のエネルギーを回生する。
前面空気抵抗を示すCd値を0.27とした。この低い抗力係数は、効率を高め、航続を拡大する。エアロダイナミクス性能は、テールゲート一体スポイラーなどで追求された。フロントの電動冷却エアベントは、最適な空気の流れを確保するために、必要な場合にのみ開く。
◆新しい「ID.ソフトウェア3.0」
新しい「ID.ソフトウェア3.0」を採用する。無線による更新と追加機能のアクティブ化が可能で、ソフトを常に最新の状態に保つことができる。新しいID.ソフトウェア3.0は、「ハロー、ID」と呼びかけると作動する自然な音声コントロールなど、さまざまな改良が施される。これで学習が可能になり、クラウドからの情報にオンラインアクセスできるようになるという。
充電パフォーマンスもアップデートされる。また、群データを利用した「トラベルアシスト」などの先進運転支援システム(ADAS)により、さらにリラックスした予測的な運転が可能になるという。メモリ機能を備えた新しいオプションの「パークアシストプラス」は、リクエストに応じてパーソナライズされた駐車プロセスを実行する、としている。