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【ダイハツ ロッキー 改良新型】ハイブリッドを追加設定…新開発1.2リットルエンジン採用

ダイハツ工業は11月1日、コンパクトSUV『ロッキー』に新たにハイブリッドシステムを搭載したモデルを追加設定し、発売した。ハイブリッドモデルの価格は211万6000円から234万7000円。兄弟車のトヨタ自動車『ライズ』にもハイブリッド車をOEM供給する。

新たに設定したハイブリッドモデルはエンジンで発電した電力で100%モーター走行するシリーズ方式を採用している。ロッキー/ライズの統括責任者を務めるダイハツの仲保俊弘エグゼクティブチーフエンジニアは「シリーズ方式ではエンジンが発電専用となるため、シンプルでコンパクトな構造とすることができる。またモーターの特性上、低中速域に強みを持つ。低速、中速走行が中心となる街乗りが多く、車体が軽い小さなクルマに最適なシステムだと考え、採用した」と明かす。

具体的なシステム構成について仲保氏は「新開発の3気筒1.2リットルエンジンをハイブリッド用に最適化して搭載。最高熱効率は40%を確保し燃費向上に大きく寄与している。トランスアクスルは発電用、駆動用の2つのモーターを並列配置、また構成ギヤ数を最小化することで軽量かつコンパクトな設計としている」と解説。

またバッテリーは「エネルギー密度が高いリチウムイオン電池を採用。容量は4.3Ah(0.74kWh)とコンパクトなサイズとしている。街乗りが多いお客様のニーズに応えるべく、性能とコストのバランスをとっている。またリアシートクッション下にバッテリーを搭載することで、ロッキー/ライズの強みである室内の広さとラゲージ容量を削ることなく、ハイブリッド化を実現している」とした。

その上で仲保氏は「小さなクルマに適したシステムをさらに進化させ、今後すみやかに軽自動車へも展開していく。100%モーター走行による電動駆動制御を手の内化し、将来のBEV開発へもつなげていく」と述べ、今後の電動化への展望を示した。

なお気になる燃費性能は「ハイブリッド専用に最適化した新エンジンと、発電・充電制御の最適化によりコンパクトSUVクラストップレベルの低燃費28.0km/リットル(WLTCモード)を実現」とのことだ。

ロッキー/ライズのハイブリッドモデル投入に合わせて、既存モデルの一部改良を実施するとともに、新たに1.2リットルガソリンエンジン搭載車も追加。従来の1.0リットルターボに加えて、ハイブリッドおよび1.2リットルガソリンの3つパワートレインとなった。ちなみに1.0リットルターボは4WDのみとなり、ハイブリッドと1.2リットルは2WD仕様となる。

仲保氏は「環境や燃費、先進感を求めるユーザーにはハイブリッドを、街乗りがメインでより価格を重視されるユーザーにはNAを、走りにこだわり遠出やアウトドアを好まれるアクティブなユーザーにはターボをといった形でお客様の使用、用途に合わせてパワートレインを選んで頂けるよう商品強化した」と述べていた。