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BMW『i4』、4ドアグランクーペEV量産開始…航続は最大590km
BMWグループは10月22日、ドイツ・ミュンヘン工場において、新型EVの『i4』(BMW i4)の量産を開始した、と発表した。
◆1回の充電での航続は最大590km
i4には、電気モーター、パワーエレクトロニクス、トランスミッションを一体設計したユニットと、最新のバッテリーセルテクノロジーを備えた第5世代の 「BMW eDrive」テクノロジーを搭載する。
「eDrive40」グレードの場合、リアに搭載されるモーターが最大出力340hp、最大トルク43.8kgmを引き出す。後輪駆動となり、0~100km/h 加速5.7秒の性能を発揮する。
BMW i4 用に専用設計されたスリムな高電圧バッテリーは、車両フロアの低い位置に配置され、セルの高さは110mmに抑えられた。これにより、BMW 『3シリーズセダン』よりも最大53mm低い車両重心を実現する。バッテリーの蓄電容量は 83.9kWhだ。100km走行あたりの電力消費量は、WLTPサイクルで16~20kWh。1回の充電での航続は、最大で590km(WLTPサイクル)に到達する。
◆カメラやセンサーをキドニーグリルに内蔵
BMW i4はフルEVの4ドアグランクーペだ。BMWならではのスポーティさ、快適性、持続可能なパフォーマンスをバランスさせているという。
BMW i4 は、プレミアムミッドサイズセグメントに属する4ドアのグランクーペ。伸びやかなクーペプロポーション、流れるようなルーフライン、フレームレスウィンドウ、大型テールゲートを備えた、エレガントでスポーティなデザインが特徴という。
フロントのキドニーグリルには、カメラ、超音波センサー、レーダーセンサーが組み込まれた。スリムなヘッドライトには、オプションで「BMWレーザーライト」が装備できる。BMW i ブルーのカラーアクセントも配されている。
◆8世代目となる「BMW iDrive」
8世代目となる「BMW iDrive」が採用される。最大の特徴は、インフォメーションディスプレイとコントロールディスプレイをグループ化した「BMWカーブドディスプレイ」だ。この湾曲したスクリーンは、BMWのドライバー重視のコックピットデザインの未来的な解釈になるという。
BMWカーブドディスプレイは、最新の人間工学に基づいた設計。ドライバーに向かって角度がつけられているため、直感的なタッチコントロールがさらに簡単になった、と自負する。BMWカーブドディスプレイは、12.3インチの情報ディスプレイと14.9インチの合計27.2インチのコントロールディスプレイが、1つのユニットに収められている。
走行中は、運転状況に関連する情報のみがドライバーに提示される。ドライバーが可能な限り、迅速かつ簡単に情報を確認できる場所に、情報を表示する。BMWカーブドディスプレイには、音声コントロールとタッチ機能を採用する。これにより、ボタンとスイッチの数が、従来型のほぼ半分に減った。頻繁に使用する基本機能のコントロールメニューは、見やすい場所に表示される。
センターコンソールとインストルメントパネルのコントロールパネルは、ミニマリストなデザインを追求した。iDriveコントローラーは、センターコンソールに配置される。
◆ドライバー正面にデジタルメータークラスター
新世代のBMW iDriveは、力強く目を引くグラフィック、モダンな色、未来的な質感とフォルム、明るい光、反射の相互作用を考慮してデザインされたという。同時に、ユーザーインターフェースは、常に適切な情報をシンプルでわかりやすい方法で表示するように最適化されている。すべてのディスプレイは、200ppiという高いグラフィック解像度を備えている。
ドライバー正面のデジタルメータークラスターは、ステアリングホイールのスイッチで機能を選択する。2軸のオペレーティングシステムにより、ロータリーキーを使用した垂直リストナビゲーション、水平方向に傾けることによるメニューの切り替えを可能にしている。
ドライバーは親指を使った数回の操作で、個人の好みや走行状況に応じた3種類のレイアウトや、さまざまなウィジェットを切り替えることができる。「ドライブレイアウト」ではディスプレイ中央に、カスタマイズ可能な情報を表示する。一方、「フォーカスレイアウト」は、ダイナミックな走行シーン向けに設計されている。対照的に、「ギャラリーレイアウト」は、走行情報に関するビューを最小化して、ウィジェットコンテンツ向けに可能な限り多くのスペースを割いた。例えば、現在アクセス中のメディアソース、地図表示、先進運転支援システム(ADAS)の状態などに関する情報が、詳細に表示される。
◆横方向に大型化されたコントロールディスプレイ
3次元のカラーアニメーションは、光の反射を利用することで、さらにダイナミックとなり、3つのレイアウトのそれぞれに独特の特徴を与えるという。
コントロールディスプレイは、横方向に大型化された。ウィジェットは、ホーム画面に並んでいる。ウィジェットのコンテンツは重要な情報となり、ライブ画像として表示される。頻繁に使用する機能がウィジェットに表示されるため、タッチするだけで機能を作動できる。ドライバーは、ホーム画面に表示されるウィジェットを自由に選択して、レイアウトをカスタマイズできる。
新設計のメディアプレーヤーは、シンプルな配置を採用することで、分かりやすくした。このメディアプレーヤーは、現在再生中の音楽トラックのカバー配色を選択し、表示領域全体に表現することもできる、としている。