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ボルボカーズ、初のEV専用車『C40』生産開始…シートもSDGsに配慮
ボルボカーズは10月7日、新型EVの『C40リチャージ』(Volvo C40 Recharge)の生産をベルギーのゲント工場で開始した、と発表した。同工場では『XC40リチャージ』も生産している。
◆2030年までにフルEVメーカーを目指す戦略の重要モデル
ボルボカーズは、急成長するプレミアムEV市場のリーダーになることを目指しており、2030年までに完全な電気自動車メーカーになる目標を掲げる。それまでに、完全な電気自動車のみを販売し、ハイブリッド車を含む内燃機関を搭載した車を全世界で段階的に廃止することを計画している。
完全な電気自動車メーカーへの移行は、具体的な行動を通じて車両1台あたりにおけるライフサイクルのCO2排出量を削減するというボルボカーズの野心的な計画の一部になるという。
ボルボカーズは今後数年のうちに、さらにいくつかのEVを発売する予定。すでに2025年までには、世界新車販売台数の50%をEV、残りをハイブリッド車で構成する計画で、2030年までには、販売するすべての車をEVにすることを目指している。
◆車台を共有するXC40と異なるSUVクーペデザイン
C40リチャージは『XC40』と同じく、ボルボカーズの新世代「CMA」(コンパクト・モジュラー・アーキテクチャー)プラットフォームがベースだ。車台を共有するXC40に対して、より低く、より滑らかなSUVクーペデザインを採用した。ボルボカーズによると、ピュアEV専用車として設計された史上初のボルボ車になるという。
EVパワートレインは、フロントアクスルとリアアクスルに、それぞれモーターを搭載する。バッテリーは、蓄電容量が78kWh。1回の充電での航続は、最大で約420kmに達する見通しだ。急速チャージャーを利用すれば、バッテリーの8割の容量を、約40分で充電できる。無線ソフトウェア更新によって、EVパワートレインのアップグレードが行われる予定だ。
フロントマスクには、電動ボルボの新しい顔を導入した。最新のピクセルテクノロジーを備えたヘッドライトを装備する。リアは、ルーフラインの下部に合わせたリアエンドデザインが特徴。XC40とは異なるデザインとした。
◆グーグルと共同開発されたインフォテインメントシステム
インテリアは、高めの着座位置とした。モデル専用のさまざまな色やデコレーションオプションが選択できる。C40リチャージは、天然レザーを使用しない最初のボルボ車になるという。
グーグル(Google)と共同開発され、Androidオペレーティングシステムをベースとしたインフォテインメントシステムが装備される。「Googleマップ」、「Googleアシスタント」、「GooglePlayストア」など、車載Googleアプリとサービスを顧客に提供する。
C40リチャージでは、ソフトウェアのアップデートを無線で受信する。無制限のデータ通信により、優れた接続を可能にしているという。工場から出荷された後も、時間の経過とともに改良されていく。
◆オンラインのみで販売
C40リチャージは、オンラインでのみ販売される。ボルボカーズの完全な電動化への動きは、オンライン販売に注力し、「Care by Volvo(ケア・バイ・ボルボ)」の名のもと、魅力的で透明性のあるユーザー向けサービスを提供することと一体となっているという。
ボルボカーズのすべての電気自動車は今後、オンラインのみで販売される。モデル提供の複雑さを軽減し、事前に選択されたモデルに焦点を当てるという計画に沿って、ボルボカーズはC40リチャージの購入プロセスを大幅に簡素化するという。C40リチャージには、サービス、保証、ロードサイドアシスタンス、保険、自宅での充電オプションなどのアイテムを含むケアパッケージが付属する、としている。