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BMW 4シリーズ2022年型、高性能な「M」モデルを設定…欧州発表
BMW は9月22日、『4シリーズ・カブリオレ』(BMW 4 Series Cabriolet)の2022年モデルを欧州で発表した。
◆FR駆動のガソリン「M440i」グレードを追加
すでに、クラストップレベルのドライビングダイナミクスを追求したガソリンエンジン搭載の最上位グレードとして「M440i xDrive」が用意されているが、2022年モデルでは、2WD(FR駆動)の「M440i」グレードがカブリオレに追加される。3.0リットル直列6気筒ガソリンターボエンジンは、Mパフォーマンスオートモビルによる専用チューンが施される。その結果、欧州仕様の場合、最大出力374hp/5500~6500rpm、最大トルク51kgm/1900~5000rpmを獲得する。
トランスミッションは8速ATの「ステップトロニック」。「M440iカブリオレ」は、0~100km/h加速を5.2秒で駆け抜け、最高速は250km/hでリミッターが作動する。このエンジンには、48Vのマイルドハイブリッド技術を導入した。WLTPサイクルによる環境性能は、複合モード燃費が13km/リットル、CO2排出量が175g/kmと発表されている。
リアアクスルには、Mスポーツディファレンシャルが、組み込まれた。Mスポーツディファレンシャルは、DSCシステムを通じてコーナリング中のカーブ内側と外側のホイール間の回転数差の制限を制御することで、駆動力の伝達を最適化する。これにより、高速でカーブを走行する場合のアンダーステア傾向を、効果的に打ち消すことができるという。荷重が失われて空転ぎみになっているカーブ内側のホイールの路面に伝達できない駆動力を、ブレーキを作動させて無力化させるのではなく、意図的にカーブ外側のホイールに振り分ける。
◆ディーゼルの高性能モデル「M440d」が登場
2022年モデルには、高性能ディーゼルエンジン搭載車の「M440d xDriveカブリオレ」も追加設定される。Mパフォーマンスオートモビルによる専用チューンが施された3.0リットル直列6気筒ディーゼルターボエンジンを搭載する。欧州仕様の場合、最大出力340hp、最大トルク71.4kgmを獲得する。
トランスミッションは8速AT「ステップトロニックスポーツ」で、駆動方式はインテリジェントな4WDの「xDrive」だ。0~100km/h加速を5秒で駆け抜ける。ディーゼルならではの環境性能は、良好なレベルにある。最も環境性能に優れる仕様で、燃費は16.7km/リットル、CO2排出量は157g/km(いずれもWLTP計測)とした。
「Mスポーツブレーキ」やフロント225/45R18、リア255/40R18の前後異径サイズのタイヤを備えた18インチMアルミホイールが装備される。市街地走行からサーキットに至るまで、直感的なブレーキ操作に応え、卓越したブレーキパフォーマンスを発揮する。このシステムは短いペダルストロークと明確なプレッシャーポイントが特徴のスポーティなセットアップが施された。ブレーキング時の熱に対する耐性が高く、高い制動能力を実現する。
さらにMスポーツブレーキには、よりダイレクトなブレーキレシオと分離型油圧回路で設計されたフロント4 ピストン式固定キャリパー、リアシングルピストン式フローティングキャリパーを装備している。
M440d xDriveカブリオレには、「Mスポーツパッケージ」が標準装備される。キドニーグリルのフレーム、エアインテークトリム、ドアミラーカバー、台形テールパイプカバーといったボディ装備品が、セリウムグレー仕上げとなる。さらにアクセントとして、リアバンパーのインサートがハイグロスブラックとなる。また、フロントサイドエアインテークトリム、ドアミラーカバー、リアバンパーのディフューザーエレメント、リアスポイラーに軽量素材を使用した「Mカーボンエクステリアパッケージ」が用意されている。
◆48Vのマイルドハイブリッド
また、この3.0リットル直列6気筒ターボディーゼルエンジンには、48Vのマイルドハイブリッドが組み合わせられる。エンジンの負荷を軽減し、出力を向上させるのに役立つという。
強力な48Vスタータージェネレーターとバッテリー(二次電池)を搭載することにより、ブレーキ時に回生したエネルギーを、電力としてバッテリーに蓄える。48Vスタータージェネレーターは、11hpの追加パワーを発生する。この電力が、加速時などにエンジンをアシストする駆動力を生み出す。
48Vスタータージェネレーターは、エンジンをアシストする電気駆動ユニットのように作動し、エンジンを可能な限り、効率的な範囲内で作動できるようにする。また、48Vスタータージェネレーターは、エンジンの自動停止と再始動が行える。非常に少ない振動でエンジンを停止し、よりスムーズに再始動できるというメリットがあるという。これにより、ドライブトレインからエンジンを切り離すことなく、高速道路を走行する場合など、低負荷時にコースト(惰性走行)モードでエンジンを完全に停止することができる、としている。