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BMW M史上最強、635馬力の軽量版『M5 CS』…量産第1号車をモントレー・カーウィーク2021で発表へ
BMWの高性能車部門のBMW Mは8月3日、世界限定1100台を生産するBMW『M5 CS』の量産第1号車を8月12日、米国で開幕する「モントレー・カーウィーク2021」で初公開すると発表した。
同車は、モータースポーツに由来するパフォーマンスを備えた改良新型BMW『M5』のさらなる高性能バージョンだ。「CS」はこれまで、『M3セダン』や『M4クーペ』に設定されたことがあり、現行ラインナップでは『M2』に『M2 CS』 が用意されている。
◆BMWレーザーヘッドライトはイエローで光る
外観は、キドニーグリルサラウンド、キドニーグリルの「M5 CS」バッジ、フロントフェンダーのMプレート、トランクリッドエンブレム、20インチのYスポークデザインの鍛造Mアルミホイールを、ゴールドブロンズで仕上げた。ドアシルフィニッシャーには、照明付きのM5 CSプレートが付く。
BMWレーザーヘッドライトのL字型ライト部分は、ロービーム、ハイビーム、ウェルカムライトをオンにすると、イエローで点灯する。これは、GTレーシングカーを連想させるものだという。
ボディカラーには、ブランドハッチグレーメタリックなどを設定した。「BMWインディビジュアル」のマットペイント仕上げとして、フローズンブランドハッチグレーメタリックとフローズンディープグリーンメタリックも選択できる。
◆カーボンファイバー強化樹脂を外装に使用
ボンネット、フロントリップスポイラー、ドアミラーカバー、リアスポイラー、リアディフューザー、Mパワーエンジンコンパートメントカバー、インテークサイレンサーはカーボンファイバー強化樹脂(CFRP)製だ。一部には、カーボン独特のパターンが見える演出を施している。
4本のテールパイプを備えたステンレス製スポーツエキゾーストシステムと、赤く塗装されたキャリパー(オプションでゴールドを用意)が特長のMカーボンセラミックブレーキが標準装備される。
◆後席は独立2名がけのバケットタイプに変更
インテリアは、前席にMカーボンシートを採用する。後席は独立2名がけのバケットタイプとした。ブラックのメリノレザーには、ムジェロレッドのステッチがアクセントに配される。フロントシート一体型のヘッドレストは、M5のロゴとドイツ・ニュルブルクリンクサーキットのコースレイアウトがあしらわれた。
Mアルカンターラステアリングホイールは、0時の位置に赤いステッチが入る。パドルシフトはカーボンファイバー製で、ステアリングホイールのスポークはブラッククローム仕上げとした。
前席のセンターコンソールのアームレストは、軽量カバに置き換えられた。ブラックメリノレザーには、赤いダブルステッチを使う。インストルメントパネルの「CS」エンブレムと後席のバケットスタイルのシートの間には、赤いアクセントが使用されている
◆0~100km/h加速3秒で最高速は305km/hに到達
4.4リットルV型8気筒ガソリンツインターボエンジンは強化されており、最大出力は635hp/6000rpmを獲得する。これは、ベース車両の『M5コンペティション』に対して、10hpの上乗せだ。最大トルクは76.5kgm/1800~5950rpmに据え置かれた。
BMWによると、 M5 CSはBMWMの歴史の中で、最もパワフルになるという。「ドライブロジック」を備えた8速「Mステップトロニック」トランスミッションと、「M xDrive」4WDシステムを組み合わせた。M xDriveは、後輪駆動の2WDモードが選択できる。
M5 CSは、ボンネットをカーボンファイバー強化樹脂(CFRP)に変更するなどして、ベース車両のM5コンペティションに対して、約70kgの軽量化を達成する。サスペンションは、前後のスプリングとダンパーを専用チューニングした。タイヤはサーキット走行も視野に入れたピレリ「Pゼロコルサ」が標準で、サイズはフロントが275/35R20、リアが285/35R20とした。
動力性能は、0~100km/h加速が3秒で、0~200km/h加速が10.3秒。最高速は、305km/h(リミッター作動)となる。0~100km/h加速は、ベース車両のM5コンペティションの3.3秒に対して、0.3秒速い。