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境町の自動運転バス、路線距離を4倍に拡充…「LINE」でオンデマンドも開始へ
ソフトバンクの自動運転サービス子会社のボードリーは7月30日、茨城県境町での自動運転バスの走行経路を従来の4倍の約20kmに延伸すると発表した。
境町高速バスターミナルと「道の駅・さかい」を結ぶ自動運転バス「ナビヤ・アルマ」による運行を8月2日から開始した。往復約8kmの定時便ルートを新設し、東京駅から境町に高速バスで訪れる観光客などがスムーズに自動運転バスに乗り換えて町内を回遊できるようにする。
勤労青少年ホーム(シンパシーホール)と「河岸の駅さかい」を結ぶ往復約5kmの既存の定時便ルートを、シンパシーホールから「道の駅・さかい」までを結ぶ往復約6kmに拡充した。
また、予約に応じてバスを走らせるオンデマンド運行を今夏から開始する。オンデマンド運行ではバス停を新たに10カ所追加し、合計26カ所で乗降可能。コミュニケーションアプリ「LINE」でバスの予約や定時便の時刻表確認などを行えるようにするほか、スマートフォンを持たない人も手軽に利用できるよう、複数のバス停に自動運転バスの呼び出しができるタブレットを設置する予定。利用頻度の高いバス停は、定時便の運行ルートに追加することを検討する。
これらによって2020年11月から運行しているルートと合わせて、境町における自動運転バスの走行経路は、合計約5kmから約20kmになる。今後は境町全域へのルート延伸を目指す。
このほか、住民からの多数の要望に応えて平日に加えて土日祝日の運行を開始した。町内で定期的に輸送している食品などを、自動運転バスで乗客とともに輸送する貨客混載の取り組みも今夏から開始し、旅客と貨物の効率的な輸送を推進する。将来的に、自動運転バスで輸送した町内産品を、東京駅行きの高速バスで都内に出荷することを目指す。