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ジャガー F-PACE 改良新型に「SVR」、550馬力スーパーチャージャー搭載…グッドウッド2021で実車発表へ
ジャガーカーズは7月5日、英国で7月8日に開幕する「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」において、改良新型ジャガー『F-PACE・SVR』(Jaguar F-PACE SVR)の実車を初公開すると発表した。
「SVR」は、ジャガー・ランドローバーのスペシャル・ビークル・オペレーションズ(SVO)部門が開発を手がける高性能モデルだ。ジャガー『Fタイプ』やランドローバー『レンジローバースポーツ』などに、SVRが用意されている。
現行ジャガーF-PACE・SVRは2018年春、ニューヨークモーターショー2018において初公開された。デビューから約3年を経て、改良新型が発表されている。
◆空力性能と冷却性能の向上を追求したエクステリア
モータースポーツから着想を得て、パワートレインとブレーキの冷却性能を引き上げた。新デザインのエアベントなどによって、エアロダイナミクスが強化されている。この変更によって、前面空気抵抗を示すCd値は、0.37から0.36に改善されている。
新デザインのSVRエンブレム付きフロントグリルやフロントバンパーを装備した。X字型に見えるフロントマスクが特長になる。中央下側のエアインテークの拡大により、パワートレインの冷却性を高めた。車両の前部を視覚的に下げることにより、よりたくましく見える外観を目指しているという。
フロントバンパー両サイドの開口部は拡大されており、ブレーキの冷却性を強化する。この開口部は、高性能なジャガー「SV」モデルの伝統を反映して、『XE SVプロジェクト8』に触発されたメッシュデザインを導入した。延長された斜めのブレードが、ブレーキとエンジンにさらなる空気を供給するという。ボンネットのパワーバルジも大型化されている。リアには、スリムなテールランプを採用。ジャガーのトレードマークのダブルシケインのグラフィックを備えている。
◆新形状のドライブセレクター
インテリアには、新形状のドライブセレクターを採用した。SVRロゴ入りのディンプルレザーで仕上げられている。専用のSVRスプリットリムステアリングホイールもディンプルレザー仕上げで、マーズレッドのSVRステッチが配される。このステアリングホイールには、亜鉛合金製のパドルシフトが付く。
ドライブセレクターの横には、スタートボタンと、「JaguarDrive」コントロール用の新デザインの金属製ロータリーダイヤルが配置された。
ダッシュボードの中央には、マグネシウム合金製のケースで囲まれた11.4インチの曲面ガラスHDタッチスクリーンが装備される。新しい「PiviPro」インフォテインメントシステムに、直感的にアクセスできる。
◆0-100km/h加速は4.0秒と従来よりも0.3秒短縮
改良新型ジャガーF-PACE・SVRには、5.0リットルV型8気筒ガソリンスーパーチャージャーエンジンを継続搭載する。最大出力は550psを引き出す。最大トルクは、従来の69.3kgmから2.1kgm引き上げられ、71.4kgmを獲得している。
このトルクカーブの見直しにより、パフォーマンスが向上した。改良新型は、0~100km/h加速が4.0秒と、従来よりも0.3秒短縮する。最高速は286km/hと、従来の283km/hに対して、3km/h引き上げられた。
パワートレインには、史上最強のジャガー、XE SVプロジェクト8と同じトルクコンバーターを採用した。これにより、高い負荷に耐えることができるという。
◆新しいダイナミックローンチ機能
ジャガーの新しい電子車両アーキテクチャ「EVA 2.0」によって、トランスミッションとダイナミクスシステムを最適化した。ソフトウエア、スロットルレスポンス、サスペンション、エキゾーストマッピングを見直し、さらに強化している。
さらに、シャシーブッシュの改良、アダプティブダンピングのチューニングを変更することで、低速域での乗り心地を追求する。パワーステアリングの重さも最適化された。新しいダイナミックローンチ機能は、停止状態からのより鋭い加速を可能にしている。
ブレーキフィーリングも改善された。フロント395mm、リア396mmのツーピースディスクブレーキは、システムを再調整した。SVR専用チューニングを施した「インテグレーテッド・パワーブースター・ブレーキシステム」を採用している。