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トヨタ GR 86 欧州仕様を公開へ、ヒルクライムも走行予定…グッドウッド2021

  • 《photo by Toyota》
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トヨタ自動車(Toyota)の欧州部門は6月24日、『GR 86』の欧州仕様車を7月8月、英国で開幕する「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」において初公開すると発表した。

「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」は1993年、マーチ卿がイングランドのウエストサセックス州グッドウッドの広大な邸宅で始めたイベントだ。世界中から新旧のレーシングカーをはじめ、希少な自動車が集結して賑わいを見せる。

フェスティバルの恒例行事が、ヒルクライムだ。スーパーカーを含めた市販車だけでなく、F1やWRC(世界ラリー選手権)マシンなどが、およそ1.9kmのコースを一気に駆け上がり、観客を沸かせる。

◆2.4リットルに排気量を拡大したボクサー4搭載

トヨタ『86』の2世代目モデルがGR 86。トヨタの最新スポーツカーは、「GR」のモデルラインナップを拡大するものであり、GR86は『GRスープラ』、『GRヤリス』に続く第3のグローバルGRモデルとなる。

GR 86には、2.4リットルに排気量を拡大した新開発の直噴水平対向4気筒ガソリン「D-4S」エンジンを搭載する。軽量コンパクトかつ低重心なエンジンという特長はそのままに、2リットルから2.4リットルへの排気量アップにより、動力性能を向上させた、と自負する。

◆ねじり剛性は従来型に比べて約50%向上

新しいGR 86のボディサイズは、従来型とほぼ同じで、低重心FRパッケージを継承する。GR86では、全高とヒップポイントを低く抑え、さらなる低重心化と回頭性の向上が図られた。

街乗りから限界走行まで、どんな速度域でも走る楽しさを感じられるハンドリング性能を目標に掲げる。ボディ剛性を向上。とくにねじり剛性は、従来型に比べて約50%向上しており、よりシャープなハンドリングとステアリング性能を実現しているという。

サスペンションはフロントがマクファーソンストラット、リアがダブルウィッシュボーン。215/40R18タイヤに18インチホイール装着車もラインナップされる予定だ。

◆アルミ製ルーフパネルなどで車両重量は1270kgに

エクステリアは、ベルトラインから水平に通ったフェンダートップによって、FRらしい車両姿勢を表現した。水平に低く通ったアンダーボディとキャビン後部の絞り込みにより、ワイドなスタンスと低重心を表現する。フロントにはGRブランド専用の「ファンクショナル・マトリクスグリル」を装着している。

モータースポーツに参戦する86で導入された空力アイテムを採用した。操舵応答性や操縦安定性を向上させるため、エアアウトレットやサイドシルスポイラーなどを組み込んだ。また、フロントエアダクトやサイドロッカーパネルなどの機能的な空力コンポーネントも、モータースポーツ参戦のノウハウを生かして開発された。GR 86が、クラス最高のハンドリングと安定性を実現するのに貢献しているという。

ルーフパネルにはアルミ素材を使用して、さらなる低重心化を図った。フェンダーのアルミ素材採用やフロントシート、マフラーなどの改良により、軽量化も果たしている。欧州仕様車の場合、車両重量は1270kgとなる予定だ。

◆グッドウッドでの世界ダイナミックデビューは2018年のGRスープラに続くもの

トヨタ自動車の欧州部門は、このGR 86の欧州仕様車を7月8月、英国で開幕するグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードにおいて初公開する予定だ。グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードの恒例イベント、「First Glimpse」では、エキスパートドライバーの手によって、GR 86がグッドウッドの有名なヒルクライムコースでハンドリングと俊敏性を披露するという。来場者は「ファーストグランスパドック」で、GR 86を間近に見ることも可能だ。

GR 86のひと世代前の86(欧州名:『GT86』)は2012年、グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードに登場。その後、全世界で約20万台の販売を記録し、GTレース、ラリー、ワンメイクシリーズなど、さまざまなモータースポーツでも活躍した。

2018年のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードでは、GRスープラが世界ダイナミックデビューを果たした。GR86はGRスープラの例に倣って、今年のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードで、世界ダイナミックデビューを果たすという。

なお、トヨタは、今後数週間のうちに、2021年のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードの詳細を発表する予定。GR86の詳細も発売間近に発表する予定、としている。