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「日本への電動車導入は『C5エアクロスSUV PHEV』を皮切りに始まる」…PSAジャパン商品企画担当
グループPSAジャパンは6月24日、シトロエン初のプラグインハイブリッド車『C5エアクロスSUV プラグインハイブリッド(PHEV)』のオンライン発表会を開催した。価格は550万円だが、補助金などを利用すれば25万円ほど安くなるという。
「日本への電動車導入はこの『C5エアクロスSUV PHEV』を皮切りに始まる」と話す商品企画担当の水谷昌弘シトロエンプロダクトマネージャーよると、シトロエンの電動化戦略には特徴があるとのことだ。
それは「Power of Choice」。電動車専用モデルではなく、エンジン車をベースとして、室内スペースを義生にすることなく電動モジュールを搭載。顧客は同じパッケージのモデルをガソリン車、ディーゼル車、電動車の中から選択するようになっているのだ。『C5 エアクロスSUV』はまさにそうで、1.6リットルガソリンターボ車(415万円)、2.0リットルディーゼルターボ車(438万円)、そしてPHEVが用意されている。
さて、今回発表したPHEVを簡単に説明すると、1.6リットル、最高出力180馬力のガソリンエンジンをベースに、燃料タンクを9リットル分小さくして13.2kWhの駆動用バッテリーをリアシート下に配置した。システムトータルで225馬力のFF車である。
ドライブモードは「ELECTRIC」「HYBRID」「SPORT」の3つがある。バッテリーに一定の容量がある場合はモーターで走行するELECTRICがデフォルトとなっていて、実質的にゼロエミッション走行になる。最高速度は135km/hで、EV走行換算距離はWLTCモードで65kmだ。
HYBRIDモードは総合的にもっともエネルギー効率のよい走行モードとのことで、エンジンとモーターが運転状況に応じて、自動的にフレキシブルかつシームレスに切り替わる。バッテリー残量が十分な場合は、電気モーター駆動を優先させるアルゴリズムになっている。
SPORTモードはダイナミックな走行のためにエンジン主体で駆動するようになっている。シフトアップタイミングを遅らせエンジンの出力を引き出し、アクセルレスポンス、ギアシフトタイミング、ステアリング操舵力が重くなるなどスポーツ走行向けに統合制御されている。
「そのほかPHEVの特徴として、インパネのインジケーターでドライバーはアクセルワークとエネルギー効率との関連を瞬時に読み取ることができる。また、シトロエンユーザー向けに無料提供されているスマホアプリを使って、充電管理と空調の遠隔操作も可能になっている」と水谷マネジャーは説明する。
シトロエンはこのところ日本市場で存在感を増している。それは販売台数を見れば一目瞭然だ。この5年間を見ても、2016年度2222台(前年度比12.2%増)、17年度3195台(同43.8%増)、18年度3655台(同14.4%増)、19年度4415台(同20.8%増)、20年度5614台(同27.2%増)といった具合だ。もちろん21年度についても、2カ月間であるが前年同期を大きく上回っている。今回のPHEVの投入によって、シトロエンの勢いはさらに増していきそうだ。