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ルネサス、車載カメラ向けR-Car V3H SoC用パワーマネジメントICの提供開始

  • 《写真提供 ルネサス エレクトロニクス》

ルネサス エレクトロニクスは、車載用フロントカメラおよびドライバモニタカメラ向けのR-Car V3H SoC用に、最大42V入力対応の同期整流型降圧プリレギュレータ「RAA271050」と7チャネルのパワーマネジメントIC(PMIC)「RAA271000」のサンプル出荷を3月30日より開始した。新製品は7月より量産を開始する予定だ。

同期整流型降圧プリレギュレータRAA271050は、バッテリーからの12V電源を入力すると、3.3Vまたは5.0Vの電圧に降圧。これをPMICであるRAA271000に入力すると、R-Car V3Hが必要とするCPUやLPDDR4メモリなどの周辺機能で求められるさまざまな電圧に降圧し、7チャネル出力する。

両製品はいずれもISO-26262規格に準拠して開発。RAA271000は安全監視機能を内蔵し、外付けのマイコンなしでも電源供給、監視、保護の機能を実現し、ASIL Dまでのシステム安全要件に対応可能だ。この2チップ構成よる電源ソリューションは、R-Car V3Hが必要とするシーケンス、電圧精度、負荷ステップ応答などの電力仕様を満たしている。

R-Car V3H向け電源ソリューションは電力効率にも優れ、他社のPMICを使用した場合と比較して、同等の動作条件で電力損失を最大33%低減できる。電力損失が低いため、より高い温度で使用した場合でも、冷却コストを削減し信頼性を向上。さらに、外付けマイコンが不要なため、BOMコストと基板面積も削減できる。

ルネサスは、RAA271050とRAA271000を搭載したR-Car V3H用のリファレンスボードデザインの提供も開始する。これにより、ユーザの設計時間の短縮と、テスト要件の低減に貢献する。