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ジープ『グラディエーター』、30年ぶりに復活のピックアップトラック…欧州発売
ステランティス傘下のジープブランドは2月25日、ジープ『グラディエーター』(Jeep Gladiator)を欧州市場で発売した。
ジープが市販ピックアップトラックをリリースするのは、ジープ『コマンチ』の生産を終了した1992年以来、およそ30年ぶり。ステランティスはラムブランドでピックアップトラックを展開しており、そのノウハウをジープブランドにも導入した。
◆欧州仕様は最大トルク61.2kgmのディーゼル
ジープ・グラディエーターは、『ラングラー』の4ドアモデル、「アンリミテッド」がベースのダブルキャブ仕様となる。ラングラーならではの高いオフロード性能を受け継いだ。グラディエーターには、ルーフやドアパネルを取り外せる仕様も設定する。
ラングラー・アンリミテッドと比較すると、グラディエーターのフレームは787mm長く、ホイールベースは493mm長い。欧州仕様の4WDシステムは、フルタイム4WDの「Selec-Trac 4×4」システム。2.72対1のローレンジギア比を備えた2速トランスファーケースと、第3世代の「Dana44」を備えている。
欧州向けのパワートレインは、3.0リットルV型6気筒ターボディーゼルエンジンだ。最大出力264hp/3600rpm、最大トルク61.2kgm/1400~2800rpmを引き出す。欧州の「Euro 6D Final」排ガス基準に適合する。
エンジンストップスタートの「ESS」システムを組み合わせる。このエンジンには、低回転域でも高いパフォーマンスを実現するように設計された低摩擦ベアリング付きターボチャージャーを採用する。トランスミッションは8速AT。オフロード走行中でも、エンジン出力を最適化することができるという。
◆完全防水のプレミアムオーディオシステム
車載コネクティビティでは、第4世代の「Uconnect」システムを採用する。ピンチ・ズーム機能を備えた7.0インチまたは8.4インチのタッチパネルモニターが装備される。後席には2つのUSBポート、前席には2つのUSB-Cポートが装備され、各種メディアに接続できる。リアルタイム情報を提供するSiriusXMラジオ、トラベルリンク、交通、コネクテッドサービスなど、豊富なインフォテインメント機能を備えている。
Apple「CarPlay」では、「Siri」の音声コントロール機能に加えて、iPhoneとの間で車載ディスプレイとコントロールを統合する。サブウーファーとポータブルワイヤレススピーカーを備えたアルパイン製プレミアムオーディオシステムは、完全防水で防塵性もあるという。
グーグルの「Android Auto」では、運転時に役立つ情報を共有し、グーグルの技術を最大限に活用できる。無料の音声案内ナビゲーション、ライブ交通情報、車線案内、「Google Play」ミュージックでの3000万曲のオンデマンドアクセス、「Googleマップ」、電話やメッセージを送受信する機能を備える。Android AutoではUconnectシステムのタッチスクリーンから人気のあるアプリやコンテンツに簡単にアクセスできるという
◆オフロードではフロントカメラが前方の障害物を検出
ジープ・グラディエーターには、80以上の先進運転支援システム(ADAS)が用意される。「ブラインドスポットモニター」は、自車と他車との間隔を監視し、側方や後方の死角に他の車両など物体が入ってきた時、ドアミラー上のアイコンの点灯または警告音でドライバーに知らせる。「リアクロスパスディテクション」は、シフトレバーを「R」に入れると起動し、後方を横切る車両や歩行者などを検知すると、アイコンの点灯およびチャイムでドライバーに警告する。
ダイナミックグリッドライン付き「ParkView」リアバックアップカメラは、シフトギアを「R」に入れると、自車のすぐ後方の様子をタッチパネルモニターに広角映像で表示する。映像にはステアリング角度に応じて曲がるダイナミックグリッドラインが表示され、パーキング時の後退操作をサポートする。障害物の存在を、適切なタイミングで映像や警告音で知らせる。アダプティブクルーズコントロールも設定している。
オンロードとオフロード走行用の前向きカメラも用意される。オフロードカメラは、オフロード走行の際、フロントグリル内のカメラが前方の障害物を検出する。これは、ヨーロッパのセグメントで唯一の機能、としている。