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米トヨタのピックアップトラック、『タコマ』に「TRDリフトキット」…オフロード性能を追求
トヨタ自動車の米国部門は2月17日、『タコマ』(Toyota Tacoma)に「TRDリフトキット」を設定した、と発表した。
タコマは、トヨタの北米市場向けの中型ピックアップトラックで、米国の中型トラックセグメントでは長年、ベストセラー車に君臨している。現行タコマは3世代目モデルで2015年1月、米国で開催されたデトロイトモーターショー2015でワールドプレミアされた。デザインは、米国カリフォルニア州のCALTYが担当している。
◆先進運転支援システム「トヨタ・セーフティ・センスP」を標準装備
最新モデルでは、新デザインのフロントグリルを採用し、逞しさを強調する。ヘッドライトも最新のLED方式に改められ、シャープな表情を作り出す。アルミホイールも新デザインとした。
インテリアは、アップグレードされたオーディオシステムとより大型のタッチスクリーンディスプレイを採用する。このタッチスクリーンディスプレイには、グーグルの「Android Auto」、アップルの「Apple Carplay」、音声アシストの「Amazon Alexa」、「SiriusXM」などの機能を備えた新しいマルチメディアシステムが付く。
先進運転支援システムでは、新開発の「パノラミック・ビュー・モニター」を一部のグレードに設定。車両の周囲の視認性を高め、安全性を引き上げる。オフロードなどで車両の下の地形を見ることができる「マルチ・テレーン・メーター」も用意される。
全グレードに「トヨタ・セーフティ・センスP」を標準装備した。トヨタ・セーフティ・センスPには、歩行者検知機能付きプリクラッシュセーフティシステム、ふらつき警告機能付きのレーン逸脱アラート、自動ハイビーム、ダイナミックレーダークルーズコントロールなどがある。
エンジンは、2.7リットル直列4気筒ガソリンと、3.5リットルV型6気筒ガソリンの2種類だ。この3.5リットルV6は直噴の「D-4S」で、アトキンソンサイクル化されている。
◆フロントで最大51mm車高をアップ
このタコマに、TRDリフトキットが設定された。フロントで最大51mm、リアで最大25mmの車高アップを可能にする。このキットはTRD(トヨタ・レーシング・デベロップメント)のエンジニアによって設計&テストされている。
TRDリフトキットは、最低地上高を引き上げることにより、アプローチ、ディパチャー、ランプブレークオーバーの各アングルを改善させた。キットの中心にあるのは、オンロードとオフロードの車両ダイナミクスを向上させるディグレッシブバルブを採用した新開発のモノチューブビルシュタイン製ショックだ。特別に設計されたビルシュタイン製ショックには、新開発のTRDレッドダストブーツと「Tuned by TRD」のロゴが付く。フロントショックは、コイルスプリング位置の調整により、51mmの車高アップを実現する。
キットに採用されているリアのビルシュタイン製ショックは、標準装着品と比較して、オフロードパフォーマンスを向上させるという。強度を高めるために、4mm大きいピストンロッドを採用した。車高を25mmリフトするために、鋳鉄製スペーサーがキットに付属している。
◆トヨタ・セーフティ・センスPとの互換性が検証されている唯一のキット
キットには、トヨタ・セーフティ・センスPシステムのミリ波センサーとカメラサポートブラケットが含まれている。これは、キットを取り付けた後も、トヨタ・セーフティ・センスPが機能を維持するよう、フロントグリル内に正確に収まるように設計されている。TRDリフトキットは、トヨタ・セーフティ・センスPシステムとの互換性が検証されている唯一のキットになるという。
タコマのTRDリフトキットには、取り付けに必要なすべてのハードウェアが付属しており、ディーラー装着オプションとしてのみ提供される。キットの価格は1350ドル。装着時間は4~5時間だ。TRDリフトキットは、ほぼすべてのV6エンジン搭載の4×4モデルで選択できる。
タコマのTRDリフトキットには、すべてのTRDアクセサリーと同じ保証が付帯する。これには、最大で3年間/走行6万kmの保証が含まれている。