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フランス製自動運転バス NAVYA『EVO』登場、その運行管理を支えるエッジとクラウド…オートモーティブワールド2021

  • 《写真撮影 中尾真二》
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仏NAVYAの自動運転バスは、各地の実証実験や自治体の事業で、日本国内でも見かけるが、今回マクニカのブースに展示されていたのは、『EVO』と呼ばれる15人乗りのタイプだ。自動運転はレベル4に対応し、運転席はない。展示は国内初となる。

NAVYAの無人カーは、スタンドアローンで無人走行が可能な機能を持っている。必要なセンサー(カメラ、LiDARその他)を搭載し、自律的に無人走行を行う。15人乗り(座席11)のEVOは、シャトルバスとしての実用性を向上させ、商用サービスも現実的なものになってきた証でもある。

ただ、サービスとして成立させるには、単体で無人走行が可能なだけでは不十分だ。運行スケジュールや路線の管理、複数台の管制・制御が必要だ。マクニカはそのためのプラットフォームと必要なソリューションを加えて自治体の事業やシャトルバスのしくみ全体を提供している。

そのプラットフォームはクラウド上のAIや管制システムに接続する「高速モビリティプラットフォーム」と、車両や機器側でセンシングやAI処理を行うエッジプラットフォームの2層構造になっている。「マクニカモビリティデータプラットフォーム(MMDP)」というこのシステムは、アプトポッドの「intDash」というクラウド型車両データ計測ソリューションを利用している。intDashは車載ターミナル・CANインターフェイスなどを介して車両データを収集し、クラウドに上げる。クラウドでは、それらを可視化すダッシュボードや分析エンジン(機械学習他)などが利用できる。

車両側(エッジ)は主にセンシングや通信などテレメトリーコンポーネントだが、アプトポッドは、エッジ側でのAI処理をこなすためNVIDAのJetson TX2を搭載した車載デバイスGA-NP1を開発した(3月発売予定)。GA-NP1は、内部にAIプロセッサ、GPU、CPUの他、各種GNSSの信号処理ユニット、通信モジュール、CANやイーサネット他を含む各種インターフェイスを備え、ほぼユニバーサルなECUとしても機能する。MMDPでエッジAI処理が必要な場合、GA-NP1が適用できる。

マクニカが提供するソリューションは、NAVYAの無人バス車両、アプトポッドのエッジおよびクラウドサービスを活用し、MMDPをさまざまな自動運転ソリューションに適用させるものだ。