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VWが『Tクロス』発表、ポロ クラスの新世代コンパクトSUV
◆世界3か所で同時にプレミア
フォルクスワーゲンは10月25日、新世代コンパクトSUVの『Tクロス』(Volkswagen T-Cross)をオランダ・アムステルダム、中国上海、ブラジル・サンパウロの世界3か所で同時にワールドプレミアした。
Tクロスは2016年春に発表されたコンセプトカー、『Tクロスブリーズ』の市販バージョン。フォルクスワーゲングループのモジュラー車台、「MQB」をベースに開発された。生産はスペイン、中国、南米で行われ、グローバル市場に順次投入される予定。
Tクロスの全長は4110mmで、新型『ポロ』の全長4060mmに対して、50mm長い。ホイールベースは2560mmで、新型ポロの2550mmよりも10mm長い。フロントマスクは、フォルクスワーゲンの最新SUVらしい力強い表情を持たせた。リアはテールランプのデザインに個性を反映させる。インテリアは、5名の乗員のための充分なスペースを持つ。リアシートは140mmの前後スライドが可能。荷室容量は、後席が通常状態で385~455リットル。リアシートを折り畳めば、最大1281リットルのフラットな積載スペースを作り出すことができる。
◆3種類のガソリンエンジンと1種類のディーゼルエンジン
Tクロスの欧州仕様車には、3種類のガソリンエンジンと1種類のディーゼルエンジンを搭載。ガソリンエンジンは、直噴1.0リットル直列3気筒ガソリンターボ「TSI」。最大出力は95psと115psの2種類のチューニングが存在する。両仕様ともに、ガソリンパティキュレートフィルターを装備する。ガソリンエンジンのトップグレードには、直噴1.5リットル直列4気筒ガソリンターボ「TSI」を搭載。最大出力は150psを発生する。ディーゼルエンジンは、直噴1.6リットル直列4気筒ターボ「TDI」で、最大出力は95ps。すべてのエンジンが、最新のユーロ6d-TEMP排出基準に適合している。
◆アクティブ・インフォ・ディスプレイ
Tクロスには、フォルクスワーゲンの最新デジタルコクピットを設定。フォルクスワーゲンの新世代の「アクティブ・インフォ・ディスプレイ」を搭載する。視認性の高い大型ディスプレイを採用。デジタル化されたコックピットは、直感的に操作できる。さらに、インパネとインフォテインメントを融合。ドライバー正面のメーターにも、ナビゲーション画面を表示することを可能にした。
このフルデジタルメータークラスターは、従来のアナログ型に代わるTFTの大型ディスプレイ。高解像度ディスプレイには速度計とタコメーターに加えて、好みに合わせて数種類のモードから選択したグラフィックを表示できる。ナビゲーションモードを選択した場合は、左右のメーターが通常モードより小さくなり、さらに脇に移動して、画面中央に地図をより大きくワイドに映し出す。また、スマートフォンの誘導充電も可能。最大4つのUSBポートを装備することもできる。
◆上級モデルに採用していた先進安全装備を搭載
Tクロスには、フォルクスワーゲンの最新の先進運転支援システム(ADAS)を導入。MQBモジュールの採用により、これまで『パサート』などの上級モデルに採用していた先進安全装備を、Tクロスに搭載することが可能になった。欧州仕様車には、歩行者検知機能とシティエマージェンシーブレーキ機能を備えたプリクラッシュブレーキシステムの「フロントアシスト」、「レーンアシスト」、「ヒルスタートアシスト」、「ブラインドスポットディテクション」、(後方死角検知機能)付きの「レーンチェンジアシスト」、「リアトラフィックアラート」(後退時警告・衝突軽減ブレーキ機能)を標準装備。オプションで、「ドライバーアラートシステム」、全車速追従機能付きの「アダプティブクルーズコントロールACC」、自動的にステアリングを操作してドライバーの駐車をサポートする駐車支援システムの「パークアシスト」を用意している。