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【ホンダ N-BOX 改良新型】純正アクセサリーの抗ウイルスエアクリーンフィルター「くるますく」
マイナーチェンジを実施して12月24日に発売された新型ホンダ『N-BOX』。ホンダ車の純正アクセサリーを手掛けるホンダアクセスは、新たにフロントグリルやアルミホイール等を発表したが、その中でも興味深いのが「くるますく」と呼ぶアイテム。抗ウイルスのエアクリーンフィルターだ。
ウイルス対策となる仕掛けの根底にあるのは、抗菌、抗ウイルスになっているというトンボの羽の表面構造。ナノミクロンレベルのごくごく細かい突起でウイルスにダメージを与える仕掛けだ。くるますくは車両のさび止めなどにも使われているリン酸亜鉛化成処理を活用した技術で、表面に細かい細かいとげの様な突起(人間が指で触れても細かすぎてわからない)を作るのがポイント。薬剤を使わないため耐性ウイルスが生じるリスクが少なく、環境に優しい商品でもある。
使い方は車両のエアコンフィルターに“マスク”のように装着。役割はふたつあり、ひとつは車内空間に浮遊しているウイルス飛沫をキャッチすること。もうひとつはキャッチしたウイルスにダメージを与え、ウイルスを減少させることだ。
北里環境科学センターにてテストを実施した結果、エアコンの内気循環(新型コロナウイルス感染予防は一般的に外気導入が好ましいが、このアイテムはエアコンフィルターを活用するので内気循環にして使う)で使えば車内に浮遊しているウイルス飛沫を15分で99.8%以上除去するという。
興味深いのが商品化への道のり。ホンダは今年の春にコロナ陽性者搬送用の車両を作り自治体などで活用されているが、その開発チームはコロナに関連して社会に役立つ商品を開発するためにその後も解散せず活動。そのチームが開発したのがこの商品というわけだ。発売元のホンダアクセスによると、「本来、こういった新しい商品を発売するには開発に数年かかる。しかし今回は社会情勢を踏まえ、わずか数カ月で商品化を実現した」という。
価格は7040円(税込、工賃別)。現在はN-BOXシリーズのみの対応だが、今後は他の車種への展開も進める予定だ。しかし、「単に形状がそのクルマのエアコンフィルターに合うかどうかだけではなく、車種ごとに効果の検証が必要なのですぐに幅広くは展開できない」とホンダアクセスは説明する。
ちなみに商品は医薬品の扱いではないので、具体的に対応する特定のウイルスの表記はされていない(「ウイルスを減少させる」とされている)。