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ルノー カングー 、13年ぶりのモデルチェンジ…3代目マルチパーパスを欧州発表

  • 《photo by Renault》
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ルノーグループは11月12日、新型ルノー『カングー』(Renault Kangoo)を欧州で発表した。

初代カングーは1997年に発売され、累計販売台数は400万台以上を数える。現行カングーは2007年に登場した。今回、13年ぶりにモデルチェンジを受けて、3世代目となる新型が欧州で発表された。

ルノーグループは2019年春、ルノー『カングーZ.E.コンセプト』をフランスで初公開した。ルノーは欧州市場において、『カングー』ベースのEV、『カングーZ.E.』を販売している。カングーZ.E.コンセプトは、次期カングーZ.E.を示唆したコンセプトカーで、次期カングーがベースとなっていた。

ルノーは今回、欧州で新型カングーを発表した。乗用モデルのカングーと、商用モデルの『カングーバン』が用意される。ルノーによると、彫刻的でダイナミックなデザインが特長で、ビジネスやモビリティのニーズの変化に対応しているという。

◆センターピラーを廃止して1416mmの大開口部が可能に

新型カングーバンは、アスリートでダイナミックなデザインを採用する。主に法人や店舗などの個人事業者を対象としており、最新のテクノロジーを備えたプロ向けのオーダーメイド車両を目指した。

新型を代表する革新的な装備が、「イージーサイドアクセス」と「イージーインサイドラック」だ。これは、小型商用車に求められる積載性と室内へのアクセス性を引き上げる新装備となる。

イージーサイドアクセスは、サイドからの室内へのアクセス性を高める。都市の中心部でとくに便利なイージーサイドアクセスは、駐車場の大きさに関係なく、室内の荷物に簡単にアクセスできる。センターピラーを廃止することで、新型カングーバンは、ボディサイドに1416 mmの開口部を持つ。これは、従来型の2倍のサイズであり、クラスで最も広いサイドアクセス性を提供するという。

また、イージーインサイドラックは、格納式のインテリアギャラリーだ。長くて大きいもの上方に吊るして運び、荷室フロアを有効に使う革新的装備になるという。

◆「EASY LINK」マルチメディアシステム

新型カングーバンは、筋肉質なエクステリアデザインが目を引く。フロントには、グリルとバンパーの間にクロームラインを配置した。ボディサイドは、彫刻的なデザイン。洗練された仕上げとクロームインサートが高級感を演出する。

インテリアは、水平基調のダッシュボードが特長だ。収納スペースは豊富に設けられた。新設計されたシートは、快適性と耐久性が追求されている。

新型カングーバンには、ルノー「EASY LINK」マルチメディアシステムと、リアビューデジタルインテリアミラーなどの先進運転支援システムを装備した。リアビューデジタルインテリアミラーは、優れた後方視界をもたらす。その他の新機能として、トレーラースイングアシスト、ブレーキスタビリティコントロール、「AEBS」と呼ばれるアドバンスドエマージェンシーアクティブブレーキが採用される。

新型カングーバンは、複数のボディサイズとエンジンをラインナップする。ホイールベースは、標準ボディとロングボディの2種類だ。エンジンは、ディーゼルとガソリンがあり、トランスミッションはMTが基本となる。有効室内スペースは、標準ボディが最大3.9立法m、ロングボディが最大4.9立法mとした。

◆新型カングーバンの乗用モデルが新型カングー

新型カングーバンの乗用モデルが、新型カングーだ。5つのシートを備えたエレガントで広々とした室内空間を備える。全面的に変更されたエクステリアをはじめ、より快適な装備、新しい先進運転支援システム(ADAS)を採用した。新型カングーは、商用ユースの顧客だけでなく、アクティブな家族のニーズを満たすモジュラー機能を導入しているという。

新型カングーバンと新型カングーは、フランスのルノーのモブージュ工場で生産される予定だ。2021年春の欧州投入を皮切りに、世界市場での発売を計画している。