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【レクサス IS 改良新型】テクニカルセンター下山で走り込み…Fスポーツ・モードブラックも設定

  • 《写真提供 トヨタ自動車》
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レクサスは、コンパクトFRスポーツセダン『IS』をマイナーチェンジするとともに、特別仕様車「Fスポーツ モード ブラック」を設定し、11月5日より販売を開始した。価格は480万円から650万円。特別仕様車は3.5リットルV6モデルが700万円、2.0リットル直4ターボモデルが585万円。

IS改良新型は、「トヨタテクニカルセンター下山」をはじめとする世界各地で走り込み、走りの性能を鍛え上げた。減速、操舵、加速がシームレスに繋がる気持ち良さなど、ドライバーの意図に忠実でリニアな応答を追求。日常の走行シーンにおいても気持ちの良い走りを感じることができる。

デザインではワイド&ローなプロポーションにこだわったほか、高精度なプレス技術によってシャープな造形を実現し、アグレッシブな意匠とした。さらに進化したレクサスセーフティシステム+など、先進安全技術も積極的に採用している。

◆新テストコースで鍛え上げた優れた操縦性や乗り心地

トヨタテクニカルセンター下山は、2019年4月に愛知県豊田市下山地区に新設した車両開発用のテストコース。現在稼働中のカントリー路はニュルブルクリンクを走りこんできた経験を基に、自然の地形を活かした約75mの高低差と多数のカーブに様々な路面を組み合わせた全長約5.3kmのコースとして設計されている。IS改良新型は、このトヨタテクニカルセンター下山をはじめとする厳しい環境で繰り返し走行試験を行うことで、高次元での車両性能のつくりこみが可能となった。

開発では、走行試験の結果に基づきドライバーの入力に対する俊敏な応答性やばね上の無用な動きの抑制など、路面状況や走行シーンに応じて徹底的にチューニング。さらにステアリングやペダルの初期応答だけでなく、「戻す」際のコントロール性の向上にも取り組むことで一連の運転操作をより滑らかなものとした。また、一連の運転操作のつながりやリズムなど、ドライバーの意図に忠実でリニアな操縦性を追求。不快な振動や音といった雑味をあらゆる方向から検証し、原因を突き詰めて解消するなど、走りの気持ち良さを進化させた。

パワートレインは、3.5リットルV型6気筒、2.5リットル直列4気筒ハイブリッド、2.0リットル直列4気筒ターボの3種類を設定。2.5リットルハイブリッドモデルは、アクセル開度に対するエンジンとモーターの駆動力制御を変更。2.0リットルターボモデルではドライバーのアクセル開度などから走行環境を判定し、シーンに応じて適切なギヤ段を設定するアダプティブ制御を採用。よりドライバーのアクセル操作や意図に対してリニアなレスポンスを実現した。

車体関係では、サイドラジエーターサポートの補強、フロントサイドメンバーのスポット打点追加、Cピラーからルーフサイドにかけての構造最適化などによりボディ剛性を強化。ハンドル操作に対するレスポンスなど運動性能も高めるとともに、ノイズや振動を徹底的に排除し乗り心地を向上させた。

足回りでは、ホイールの締結にハブボルトを採用。締結力の強化と質量の低減を図った。また、新採用の19インチタイヤはコーナリングフォースを大幅に向上するなど、気持ちの良いハンドリングとブレーキングを実現した。サスペンションには、微小な動きに対しても流路抵抗による減衰力を発生させる「スウィングバルブショックアブソーバー」を採用。アブソーバーのストローク速度が極めて低い場合でも減衰力を発揮することで、応答性が良く上質な乗り心地を実現している。

◆アグレッシブなデザインを追求

エクステリアデザインは「Agile(俊敏)&Provocative(挑発的)」をコンセプトとし、走りを予感させるワイド&ローなスタンスと、シャープなキャラクターラインによるアグレッシブなデザインを目指した。初期デザインの段階から製品企画、生産技術、設計、デザインが一丸となって開発に取り組んだことで、低重心で4ドアクーペのようなプロポーションや抑揚の効いた造形など、新しいISの世界観を実現。また、カラーデザインやオーナメントなど細部までつくりこむことで、クルマを操る楽しさを感じられるデザインを追求した。

新開発の小型軽量ランプユニットを搭載した薄型のヘッドランプの採用に加え、低く構えたグリル周りとそれに合わせて下げたサイドのキャラクターライン、ラゲージ後端部の造形で重心の低さを表現した。また、張り出した前後フェンダー、Lシェイプ一文字シグネチャーランプ、立体的なバンパーガーニッシュを採用。加えて新意匠の19インチタイヤや、ワイドなトレッドによりスポーティな走りを予感させるプロポーションを実現した。リアデザインは、緩やかに傾斜したリヤクォーターピラーがサイドから回り込む引き締まったキャビンシルエットとしたほか、張り出したリヤフェンダーとのコントラストでアグレッシブな印象を際立たせた。

ボディパネル製造工程では、内側から突き上げる成形を追加した「突き上げ工法」を採用し、リヤフェンダーのシャープなキャラクターラインを実現。また、上下方向のプレスの動きに合わせて金型が横方向からスライドする機構を追加し、緻密で立体的な造形を可能とする「寄絞り(よせしぼり)工法」を世界で初めて開発。これによりラゲージ後端部のキャラクターラインにおいて、高精度でよりシャープな造形を実現した。

新意匠のスピンドルグリルはグリル先端を起点に立体的な多面体構造とすることで押し出し感を強調。また、スピンドルをモチーフとしたブロック形状とメッシュパターンを組み合わせ、スポーティな印象とした。

エクステリアカラーは、強い陰影により造形を際立たせるソニックイリジウムと、金属質感と高光沢を実現したソニッククロムの2色を新規設定した。

◆Apple CarPlayやAndroid Autoに対応

インテリアでは、マルチメディアシステムにタッチディスプレイを新たに採用するとともに、SmartDeviceLink、Apple CarPlayやAndroid Autoに対応。スマートフォンを10.3インチタッチワイドディスプレイに連携させることで、画面操作や音声操作が可能になるなど利便性が大きく向上した。

インストルメントパネル上部やドアパネルには有彩色を設定し、ツートーン配色とすることで、左右方向の広がりを強調。また、ツートーン配色によるコントラストで乗車時に高揚感を感じさせるカラーコーディネートとした。

ドアトリムの一部には、レクサスの新たな加飾表現である複数のエンボスラインを交差させたグラフィックパターンを採用。オーナメントパネルにアッシュ、ブラックジオメトリーフィルム、Fスポーツ専用サテンクロムを新規採用した。表面処理などのアクセントをつけることで、素材本来の質感表現にこだわったスポーティな室内空間とした。

◆先進安全技術「レクサスセーフティシステム+」も大幅進化

先進安全技術「レクサスセーフティシステム+」も進化を遂げた。単眼カメラ+ミリ波レーダーの構成はそのままに、緊急時操舵支援などの機能追加や車線認識性能の向上を実現。また、運転支援時にドライバーにとって自然で、安心感のある車両挙動を追求した。

単眼カメラとミリ波レーダーの性能向上により、昼間の自転車運転者や夜間の歩行者も検知可能な「プリクラッシュセーフティ」の対応領域を拡大。交差点右折時に前方から来る対向直進車や、右左折時に前方から来る横断歩行者も検知可能になった。加えて、ドライバーの回避操舵をきっかけに自車線内で操舵をアシストし、車両安定性確保と車線逸脱抑制に寄与する緊急時操舵支援や、低速時の衝突回避または被害軽減をサポートする低速時加速抑制などの機能を追加した。

また、同一車線内中央を走行できるよう操舵を支援する高度運転支援機能「レーントレーシングアシスト(LTA)」を搭載。カメラ認識技術の向上によりレーントレース性能が大幅に向上したほか、緩やかなカーブでの支援に加え、滑らかにレーン中央をキープする走行が可能になった。自動車専用道路などにて設定した車速内で前走車との距離を一定になるよう加減速制御する「レーダークルーズコントロール」は全車速追従機能付となった。

このほか、「オートマチックハイビーム(AHB)」や「ロードサインアシスト(RSA)」、ドライバー異常時対応システム、パーキングサポートブレーキ、パノラミックビューモニターなど、先進安全装備を積極的に導入している。

◆FスポーツはNAVI・AI-AVSを標準装備、路面状況に応じてサスペンションを自動制御

高性能モデル「Fスポーツ」は前後異サイズ19インチホイールを専用設定し、スタビライザー、EPSなどを専用チューニング。さらに、ショックアブソーバーの減衰力を最適に制御するNAVI・AI-AVSを標準装備し、状況に応じて優れた乗り心地と走行安定性を両立。コーナリング時には切れ味鋭いハンドリングと相まって、ISの走りの真価を発揮する。

エクステリアでは、専用のFメッシュデザインのスピンドルグリルを採用。また、グリルロア部のエアインテーク、サイドにロッカーモールフィン、リヤスポイラーとリヤバンパーロアガーニッシュを配し、ピアノブラック塗装のカラーリングで統一することで、Fスポーツの精悍さを表現した。

さらにFスポーツ専用外板色として、ラディアントレッドコントラストレイヤリングを採用。深みのある赤を実現する塗膜厚の厳密な管理にレクサスの高い塗装技術と匠の技が活かされている。

◆特別仕様車「Fスポーツ モード ブラック」

特別仕様車Fスポーツ モード ブラックは、IS350/IS300 Fスポーツをベースに、専用のアルミホイールやブラックを基調としたカラーコーディネートで、ISの特長である走りとデザインに磨きをかけたモデルだ。

BBSと共同開発したマットブラック塗装の鍛造アルミホイールの軽量化により、さらなるばね下質量の低減を実現。また、ブラック塗装のドアミラーを採用することで、精悍さを際立たせている。デザイン面ではアルミホイール表面の滑らかさにこだわり、1本ずつ手作業で丁寧に仕上げている。

インテリアでは、アッシュ材を銀墨色に仕上げた専用デザインのステアリングやオーナメントパネルを採用。アッシュ材の流麗な木目に高輝度塗装を施すことで、光を受けると銀墨の独特の輝きに移ろい、太陽光を受けると鮮やかな銀色が出現するなど、自然素材が持つ本物の質感を際立たせ、加工から研磨、塗装まで各工程を職人が一つずつ手作業で仕上げている。さらに、Fスポーツ専用本革スポーツシートや専用メーターオープニングなどの特別装備により、スポーツドライビングの高揚感を高める。