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自動運転テストコースなら北海道へ、無償提供する公道実証試験適地データに注目…名古屋オートモーティブワールド2020

  • 《写真撮影 大野雅人(Gazin Airlines)》
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  • 《写真撮影 大野雅人(Gazin Airlines)》

すべての完成車メーカーをはじめ、部品メーカーなど28のテストコースが集積する地、北海道。北の大地、北海道はいま、広大な土地、寒冷気候、アスファルトから悪路まで多様な実証試験モードにトライできる、全国で唯一の自動車テストコース王国として注目を集めている。

そんな北海道は、第3回名古屋オートモーティブワールドに出展し、「自動運転実証試験フィールドとして、北海道の優位性」を来場者にアピール。過酷な気候と広大な敷地がある北海道の、まさに逆転の発想だ。

北海道はまず、自動運転実証実験にともなって必要となる、警察、道路管理者、地方自治体(道・市町村)、研究機関との事前調整をワンストップで受け付ける「自動運転に関するワンストップ相談窓口」を設置。

たとえば公道試験では、警察庁ガイドラインにもとづく公道実証の事前連絡届け出をワンストップ対応。自動車学校や工業団地などの公道以外は適地抽出から施設管理者との調整までワンストップで対応する。

自動車メーカーやサプライヤーの担当者が注目したのは、北海道が無償で提供する実証試験適地情報データベース。公道版と公道外(非公道)版の2種類をそろえる。

公道実証試験適地情報データベースは、公道実証試験での走行ルート計画立案の効率化をめざし、企業などに無償で提供中。利用者は、車線幅・車線数・標識・縦断勾配・平面曲線・交通量・信号機・合流・分流・料金所・視界・起伏連続・ネットワーク環境といった25項目の検索条件を選ぶだけで、最適なテストコースを提示してくれる。

また、公道外(非公道)実証試験適地情報データベースは、試験施設・学校施設・自動車学校・工業団地・サーキット・農道空港・公園・駐車場・スキー場・ゴルフ場などの詳細データが詰まっている。たとえば、直線距離・コース幅・勾配・カーブ半径・作業スペース電源・使用料・降雪量・携帯電波・空港アクセス時間といった検索項目から希望の数値や幅を選ぶことで、最適なテストコースを提案してくれる。

北海道 経済部担当者は「テストコースがない企業や自動運転ベンチャーなどにむけて、北海道での自動運転実証実験をサポートしたい」と伝えていた。

名古屋オートモーティブワールドは、10月21~23日、ポートメッセなごやで開催。