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【日産 フェアレディZ 次期型】歴代と並んだ…蔦屋書店モーニングクルーズ
代官山蔦屋書店(東京都渋谷区)が開催するモーニングクルーズは、毎月1回テーマを決め、車好きが愛車と集まるイベントだ。11日のテーマは日産『フェアレディZ』。数十台の歴代Zとともに、今回は日産自動車の協力で『フェアレディZプロトタイプ』が展示された。
イベントには日産自動車チーフプロダクトスペシャリストの田村宏志氏と同エグゼクティブデザインダイレクターの田井悟氏らも登場。田村氏は「これまで『Zはどうなってるんだ』と聞かれてきたが、こうしてお見せできる。台風の影響で今日の天気は悪いが、わたしの心は晴々」とあいさつ。
田井氏は、プロトタイプと歴代Zとの関係について「歴代Zの記憶をプロトタイプにはちりばめた。例えばテールランプはZ32からの引用だが、Z32のテールランプはS30を再解釈したものだった。伝統と未来は別れていない。伝統の中に未来がある」と解説する。
次期型プロトタイプが若い人の間で話題になっていることについて、感想を聞かれた田井氏は、「想定内」と答え、会場から拍手が起こった。「中学生の息子がいるが、ゲームの中でS30を持っている。若い人の間に“Z像”ができている。欲しい人は大勢いるだろう」。田村氏も「“お父さんが好きだった車”を現代風にしたら来そう。また、来なければいけない。こうして文化がスタートする」と語る。
司会に、次期型プロトタイプのここを見て、というのはどこか聞かれ、田井氏は「部分ではなく全体を、本物を見て。発表以来、写真と実物は違うという声をよくいただいた。実物を見ると、今日のような曇り空でもくっきり見えるデザインだとわかる。映像と違う」と答える。田村氏も同意する。「見逃していいところはない。次は太陽の下で見てほしい。デザインの話をするときは、やはり実物を生で見てほしい」。
また次期型プロトタイプの好きな部分を聞かれ、田井氏は「後ろからついて行くとき“いいな”と思えるようにデザインした。走っている車は後ろから見ることが多いからだ」という。田村氏はここでも同意する。「走っている車や渋滞で進まない時など、人は前を行く車を見続ける。車は後ろから見たときの印象が大事。それも座った時の目線で。顔はすれ違いざまや、ディーラーに入った時に見る瞬間芸。リアのデザインは何回もやり直した」と明かす。
田井氏は「久々にガレージに入れたい気持ちになった」と自負するが、発売時期について田村氏は、「『GT-R』のプロトタイプが発表されてから発売まで、どれぐらい時間がかかったか、がひとつの参考になると思う」とヒントを示した。