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マセラティ3車種、ワンオフカスタム提案…新プログラムを欧州発表
マセラティ(Maserati)は9月10日、新たなカスタマイズプログラムの「フオリセリエ」を欧州で発表した。
新たなカスタマイズプログラムのフオリセリエでは、すべてのマセラティを顧客の好みに応えて、細かいカスタマイズを行うことが可能となった。イタリア・モデナ本社に新設される「カー・テーラリング」ショップにおいて、ユニークな体験をする機会が提供される。
フオリセリエでは、3つの基本的なコレクションを出発点とし、何千通りもの組み合わせを可能にする。3つのコレクションは、「コルセ」、「ユニカ」、「フューチュラ」と命名されている。マセラティは、この新プログラムの柔軟性を示す目的で、3台のワンオフモデルを発表した。
◆ギブリの塗装は金属むき出しに見える効果を発揮
マセラティは、『ギブリ・トロフェオ』をベースに、コルセを使ったワンオフモデルを製作した。このワンオフモデルでは、手作業でシャシーを組み立てていた時代の精神を伝えることを狙う。この精神を表現するために、ボディカラーの「オフィチーネアルミニウム」を、ブラシ塗装で仕上げた。ボディに配された2本の赤いストライプ「ロッソフルオ」は、ルマン24時間をはじめ、マセラティのレーシングカーに見られるモチーフだ。
このオフィチーネアルミニウムは、金属とプラスチックの両方の部分に施され、金属むき出しに見える効果を発揮する。フロントグリルは専用デザインとし、ビンテージにインスピレーションを得たメタル仕上げだ。マセラティの「トライデント」エンブレムは、ブラッシュドベアアルミエフェクト仕上げ。これは、ソリッドメタルから鍛造されていたマセラティの伝統的なエンブレムを連想させる。
インテリアは、アルカンターラに最先端のインクジェット印刷を施し、グラフィック効果を生み出した。運転席はドライバー重視を強調するため、助手席とは異なる色を使う。素材は、ナッパレザーにインスパイアされたレザーで、かつてはF1マシンのシートに使用されていた。シート、インストルメントクラスター、アームレストの中央部分は、エンボス加工されたセミアニリンレザーの表面を、カーボンファイバー風に処理している。
◆クアトロポルテには文字が浮かび上がるカスタム
また、マセラティは、『クアトロポルテ・トロフェオ』をベースに、ユニカを使ったワンオフモデルを製作した。
ボディカラーは、ピュアホワイトにレインボーマイカを組み合わせた。レインボーマイカは見る角度よって、カラースペクトル全体が変化する。ボディの表面に、「NOW(今)」という文字が浮き上がって見える。「W」の文字は、マセラティのトライデントに模してある。マセラティによると、今をテーマにしたカスタマイズは、新たなスタートのポジティブな精神を祝福するものになるという。
キャビン内は、ホワイトとターコイズの2色を使う。シートやウインドウ、ダッシュボードなどから、NOWの文字が浮かび上がる。レインボーカラーによるエフェクトは、ルーフライニングにも施された。ステアリングホイールのセンターパッド部分のトライデントには、イタリア国旗の3色が添えられる。
ホイールは、ホワイトとパステルカラーのレッドによるツートン仕上げだ。ブレーキキャリパーもレッド仕上げで、マセラティの白いロゴがあしらわれる。
◆レヴァンテは内外装をハイテク素材でカスタマイズ
さらに、マセラティは、SUVの『レヴァンテ・トロフェオ』をベースに、フューチュラを使ったワンオフモデルを製作した。テクノロジーとスポーツの世界、そしてマセラティの歴史におけるプロトタイプに触発されている。ボディは小さな十字の反射材で装飾されており、光が当たるとインタラクティブな反射効果を生み出す。
専用開発されたボディカラーは、テクスチャードブルーグラファイトと呼ばれ、サテン仕上げとざらざらした感触が特長だ。インテリアにはハイテク素材を使用し、ボディ同様、小さな十字がグレーのアルカンターラルーフライナーに印刷された。ソフトタッチのホワイトレザーに、3Dニットを組み合わせて、縫い目のない仕上げを実現した。ヘッドレストのロゴは、PVC(ポリ塩化ビニル)に浮き彫りで印刷されている。
日常的に触れる部分には、もともと軍事用に開発された最先端の高強度素材、「リップストップ」や「スーパーファブリック」を使い、摩耗のリスクを低減している。