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VW ゴルフ GTI 新型、245馬力ターボ搭載…受注を欧州で開始
フォルクスワーゲンは9月3日、新型『ゴルフGTI』(Volkswagen Golf GTI)の受注を欧州で開始した。ドイツ本国でのベース価格は、3万7607ユーロ(約473万円)と発表されている。
『ゴルフ』の高性能グレードが「GTI」だ。フォルクスワーゲンによると、8世代目となる新型ゴルフGTIにも、歴代ゴルフGTIのDNAが継承されているという。
◆エクステリアにGTIらしさを表現
エクステリアは、GTIウィングとハニカムグリルを備えたフロントバンパーを採用する。このGTIの伝統となっているハニカムパターンを採用したワンピースの大型エアインテークグリルは、ブラックのフレームで縁取りされ、両サイドには、ウィングデザインが施されている。
フロントグリルには、赤いストライプが配された。LEDストリップとの連続性を持つ照明付ラジエーターグリルが標準装備される。また、オプションのフォグランプは、バンパーグリルに組み込まれ、X字型に光る。
レーシングカーを連想させるスプリッターデザインを採用した幅の広いブラックのサイドシルが装着されている。サイドシルは、フロントスポイラーとリアのディフューザーとともに、スポーティなデザインを強調する役割を果たす。
17インチのアルミホイールが標準で、18インチまたは19インチはオプションだ。リアにはディフューザーとルーフスポイラー、左右に分かれたテールパイプを装備した。赤いブレーキキャリパーも装備されている。
◆最新のデジタルコックピット
3本のシルバーのダブルスポークと、エンボス加工でウォルフスブルグのエンブレムを象ったスポーツステアリングホイール、ゴルフボールの形を模したブラックのシフトレバー、タータンチェック柄のシート地とブラックのサイドボルスターを備えたGTIスポーツシートなどが装備されている。ステンレス製ペダルも標準だ。エンジン始動前に、スタート/ストップボタンが赤く点滅する演出も施される。
最新のデジタルコックピットも採用された。すべてのディスプレイと操作系を、広範囲にデジタル化した。これにより、各機能を直感的に操作できるようにしている。新開発のインストルメントパネルとオンラインインフォテインメントシステムは、タッチボタンとタッチスライダーを備えた横長のディスプレイに組み込まれる。
10.25インチのデジタルコックピットに10インチのナビゲーションシステムを融合した。2つの画面の視覚的および機能的な組み合わせにより、新しいデジタルアーキテクチャを生み出したという。GTI専用モードを含めて、デジタルコックピットの画面の背景色は、30色が切り替えられる。
◆最大出力245psの 2.0リットル直4ターボ
新型ゴルフGTIには、直噴2.0リットル直列4気筒ガソリンターボエンジンの「EA888エボ4」を搭載する。最大出力は245ps、最大トルクは37.7kgmを獲得する。
欧州仕様のトランスミッションは、6速MTと7速デュアルクラッチの「DSG」が選択できる。駆動方式はFFで、電子ディファレンシャルロックの「XDS」が装備されている。スポーツサスペンションによって、車高は15mm低められた。
新型は、前輪駆動(FF)車のパフォーマンスにおける新しいベンチマークを目指した。新開発の「ビークル・ダイナミクス・マネージャー」が、その役割を果たす。ビークル・ダイナミクス・マネージャーは、新しいドライビングダイナミクスシステムだ。XDS機能と調整式ダンパーの横方向の入力の両方を制御する。これにより、快適性重視の設定と、スポーティな乗り心地重視の設定までの幅が大きく広がり、その結果、動力特性が大幅に強化されているという。
「DCC」と呼ばれるアダプティブシャシーコントロールも、FF車のパフォーマンスにおける新しいベンチマークの実現を支援するシステムだ。DCCは、ステアリング、ブレーキ、アクセル操作といったさまざまな要素を考慮しながら、路面と走行状況に対して断続的に反応する。ドライバーは、走行モードを選択することで、車両の挙動を希望通りに調整することができる。各ホイールにおける必要な減衰力は瞬時に計算され、4 つのショックアブソーバーを調整する。その結果、DCCは常に高いレベルの快適性を提供し、ビークル・ダイナミクス・マネージャーと連携することで、理想的な動力性能を発揮するという。
最新世代のDCCでは、「コンフォート」、「エコ」、「スポーツ」の車両設定モードに、「インディビジュアル」が追加された。ドライバーは、デジタルスライダーを使用して、個人の運転プロファイルを正確に設定して保存できる。コンフォートモードをさらに快適性重視に調整することによって、ボディは可能な限り路面の入力から切り離され、走行快適性を高めることができる。スポーツモードをさらに走行性重視に調整すると、車体の挙動を最小限に留めるために最大の減衰力が設定され、ダイレクトなハンドリングにより、GTIならではのフィーリングを楽しむことができるという。
◆最高210km/hを上限に部分自動運転が可能
新型ゴルフGTIには、フォルクスワーゲンの最新の先進運転支援システム(ADAS)の「トラベルアシスト」が用意される。新型ゴルフGTIでは、最高210km/hを上限に、部分自動運転を可能にしている。
トラベルアシストは、マルチファンクションステアリングホイールのボタンに触れて、システムを起動する。法律や安全上、ドライバーは常にこのシステムの作動を監視する必要がある。そのため、トラベルアシストでは、ドライバーがステアリングホイールを握っているかどうかを確認する、としている。