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メルセデスベンツ Sクラス 次期型、最新の駐車支援システム搭載…9月発表へ
メルセデスベンツは、9月に初公開する予定の次期『Sクラス』(Mercedes-Benz S-Class)に、最新の駐車支援システムを搭載すると発表した。
◆リアアクスルステアリングで最小回転半径は最大1m短縮
次期Sクラスには、オプションで「リアアクスルステアリング」が設定される。これにより、駐車などの際に、コンパクトカーと同じ感覚で取り回しできるという。リアアクスルのステアリング角度は最大10度で、市街地での優れた操作性を実現する。同時に、高速道路では、ホイールベースを仮想的に延長する効果が得られ、ハンドリング性能が引き上げられるという。
リアアクスルステアリングと、より大きく取ったステアリングアングルにより、次期Sクラスの最小回転半径は、従来型比で最大1m短縮される。これにより、ロングホイールベース版の次期Sクラスの最小回転半径は、5.5m以下に抑えられる。高い操作性は、リアアクスルステアリングをよりダイレクトなフロントアクスルのステアリング比と組み合わせることによって、実現されている。
次期Sクラスでは、ステアリングとブレーキを統合させて作動させることできる。この機能を選択すると、リアステアリングのアングルは顧客の好みに応じて、最大10度または最大4.5度の2種類から選択できる。
◆ステアリングは60km/h以上で逆位相から同位相に切り替わる
リアアクスルステアリングは、電気モーターがベルトを介して、リアアクスルのスピンドルを駆動する。これにより、スピンドルの軸方向の調整が行われる。速度とステアリング角度に応じて、後輪は前輪と同じ方向または反対方向に回転する。
これにより、カウンターステアリングに、よりアジリティが増し、旋回円が小さくなる。 次期Sクラスでは、10度のフルステアリングアングルが駐車時に利用できる。レーダーやカメラなど、車両のセンサーから得たデータは、ステアリング角度が大きい場合に使用され、最大角度を関連する状況に適合させる。
システムは、60km/h以上で、逆位相ステアリングから同位相ステアリングに切り替わる。ダッシュボードのセンターディスプレイの走行モードメニューに、それぞれのリアアクスル角度と軌道が表示される。 10度のリアアクスルステアリング時には、「スノーチェーン」モードが選択できる。ドライバーがステアリングホイールを操作すると、リアアクスルのステアリング角度が小さくなり、路面の積雪条件に合わせて、ステアリング特性が調整される。
◆自動で車両を駐車することも可能
次期Sクラスでは、性能が向上したセンサーを「MBUX」に組み込むことにより、駐車システムが低速での操縦時に、ドライバーにさらに優れた支援を提供する。
「アクティブパーキングアシスト」は、前後12個の超音波センサーを含めて、新しいセンサーによってパフォーマンスを向上させた。新開発のシンプルでわかりやすいユーザーインターフェイス、便利なタッチコントロールなどをMBUXに統合した。これにより、他の道路利用者や物体の位置を、確実かつ高精度に検出できるという。
後退時には、自動ブレーキ機能が採用される。360度のカメラ付きパーキングパッケージは、オプションで設定した。
フロント、リア、左右のドアミラーに4台のカメラを追加することにより、より多くの駐車スペースを認識することができるようになった。ラインで仕切られた駐車スペースでは、初めて自動駐車で車両を駐車することも可能にしている。
4台のカメラが捉えた映像は、車両周囲の3D画像に結合され、センターディスプレイに表示される。3D画像は、仮想カメラビューとして車両の周りを直感的に回転させることができ、ズーム機能も備えている。
また、縁石やガレージの壁など、車体と平行な障害物付近での操縦を容易にする。パーキングアシストが作動している場合、車両の前後の歩行者を検出して、自動ブレーキを作動させる、としている。