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BMW M4クーペ 次期型、MotoGP制したオリベイラ選手に贈呈…9月の公式発表前に
BMWの高性能車部門のBMW Mは8月23日、9月にワールドプレミアする予定の次期『M4クーペ』(BMW M4 Coupe)をミゲル・オリベイラ選手に贈呈した、と発表した。
ミゲル・オリベイラ選手は8月23日、オーストリア・レッドブルリンクで開催された世界最高峰の二輪レース、「MotoGP」のスティリアGPを制した。同選手は最終コーナーにおいて、先行するライダー2人をパスしての優勝という劇的な勝利だった。
BMWは、MotoGPのスティリアGPを制したミゲル・オリベイラ選手に、特別賞として次期M4クーペを贈呈した。次期M4クーペは、9月にワールドプレミアを予定しており、贈呈式では車体にカモフラージュが施された次期M4クーペのルーフに同選手が立ち、喜びを表現している。
◆新型4シリーズクーペに続いて縦長グリルを採用
次期M4クーペは、BMWが欧州で発表した新型『4シリーズクーペ』がベースの高性能なMモデルになる。新型4シリーズクーペは、斬新な縦長のキドニーグリルを装備した。次期M4クーペにも、この縦長のキドニーグリルが採用される。
大型で直立配置されたBMWキドニーグリルは、その背後に大量の冷却用エアが必要なパワフルなエンジンが存在していることを示唆するものだ。この部分は前傾しており、縦長のグリルはフロントバンパーの下端に届きそうな大きさ。グリルの内部は、新型4シリーズクーペのメッシュパターンから、次期M4クーペでは横バーを配したデザインに変更された。
このBMWキドニーグリルが、特長的な要素としてフロントエンドの中央に堂々とレイアウトされる。中央に直立するように配置されたこのグリルは、BMW『328』やBMW『3.0 CSi』など、往年のBMWの伝説的なモデルのデザイン的特長を取り入れ、現代的な方法で再解釈したものだという。
また、このBMWキドニーグリルは、立体的な構造のサーフェスで囲まれている。ヘッドライトの輪郭も、BMWキドニーグリルに向かっている。フロントバンパーの外縁部には、縦長にデザインされたエアカーテン用吸気口があり、幅の広さを強調している。
◆最大出力510hpの直6ツインターボ搭載
次期M4クーペには、最新のBMW Mツインパワーターボテクノロジーを採用した6気筒エンジンを搭載する。このエンジンは、「S58」型と呼ばれる直列6気筒ガソリンツインターボエンジンだ。S58型3.0リットル直6ツインターボエンジンには、最新のMツインパワーターボテクノロジーと高回転コンセプトを採用する。BMWによると、このパワーユニットは、すべての速度域でレスポンスに優れているという。
BMW Mの他の高性能モデルと同様に、次期BMW M4クーペには、2つのパフォーマンスレベルが用意される。標準仕様は最大出力が480hp。コンペティションでは、最大出力が510hpに引き上げられる。最大トルクは66.3kgmを引き出す。
現行M4クーペには、直噴3.0リットル直列6気筒ツインターボエンジンを搭載する。最大出力は431hp/5500~7300rpm、最大トルクは56.1kgm/1850~5500rpmを引き出す。次期型では、標準仕様で49hp、コンペティション仕様で60hpという大幅なパワーアップが図られることになる。
◆次期M4クーペをオリベイラ選手がテストドライブ
次期M4クーペにはまず、後輪駆動モデルが用意される。遅れて、4WDの「M xDrive」が初設定される。M xDriveは通常状態ではFRを基本にしながら、路面状況や走行状態に応じて、4WDに変化する。
また、次期M4クーペのトランスミッションには、「Drivelogic」を搭載した8速「Mステップトロニック」が採用される。さらに、6速MTも用意される。BMWによると、純粋なパフォーマンス体験と、車両をダイレクトに操る感覚を好む顧客にとって、マニュアルトランスミッションモデルのバリエーションは、このセグメントでユニークなオファーになるという。
贈呈式において、BMW Mのマークス・フラッシュCEOは、「ミゲル・オリベイラ選手の勝利を祝福して、次期M4クーペを贈呈する。しかし、実車が正式発表前のため、オリベイラ選手は次期M4クーペを公道でドライブすることを少し待つ必要がある。彼が、その日を楽しみにしていると確信している」と述べた。
なお、ミゲル・オリベイラ選手には、次期M4クーペをレッドブルリンクで短時間、テストドライブする機会が設けられた。同選手は、「このような特別賞を受賞した最初のMotoGPライダーとなったのは光栄。納車が待ち遠しい。BMW Mに、この素晴らしい賞を感謝したい」と語っている。