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ポルシェ パナメーラ 改良新型、プロトタイプの写真
ポルシェは8月3日、改良新型『パナメーラ』(Porsche Panamera)のプロトタイプの写真を公開した。
◆改良新型は4ドアとスポーツツーリスモの開発が進行中
現行パナメーラは2世代目モデルだ。2016年6月、ドイツ・ベルリンでワールドプレミアされた。ポルシェの4ドア「グランツーリスモ」が、パナメーラだ。現行型には、初代には用意されていなかった「スポーツツーリスモ」が設定されている。
スポーツツーリスモは、「シューティングブレーク」だ。Bピラーから後方にユニークなデザインを備えており、力強いショルダー上部の細長いウインドウラインと長いルーフラインが特長だ。ルーフ後部はウインドウラインよりもなだらかに下降し、特長的なDピラーがクーペのように、ショルダーセクションへと続いている。
この現行パナメーラは、デビューから4年が経過した現在、改良新型の開発が進んでいる。ポルシェが公開したプロトタイプの写真には、4ドアとスポーツツーリスモの姿が確認できる。
◆開発プロトタイプ車にはシリーズ最強のPHVも
開発プロトタイプ車には、シリーズ最強の『パナメーラ ターボS・Eハイブリッド』も含まれている。同車のパワートレインは、プラグインハイブリッド(PHV)となる。エンジンは、『パナメーラ ターボ』用の4.0リットルV型8気筒ツインターボで、最大出力550hpを発生する。モーターは最大出力136hp。エンジンとモーターを合わせたシステム全体で、680hpのパワーと86.7kgmのトルクを引き出す。
トランスミッションは8速PDKで、動力性能は0~100km/h加速が3.4秒、最高速が310km/hだ。ハイブリッドモジュールに統合されたデカプラーは、エレクトリッククラッチアクチュエーターを介して、電気機械的に作動し、その結果、短いレスポンスタイムと高い快適性を実現したという。
二次電池は、蓄電容量14.1kWhのリチウムイオンバッテリーで、EVモードでは、最大49kmをゼロエミッション走行できる。この効果もあって、欧州複合モード燃費34.5km/リットル、CO2排出量66g/kmと、優れた環境性能を実現した。また、バッテリーの充電は、6時間以内に完了する。
◆徹底した新型コロナ対策を施して開発テストに取り組む
改良新型パナメーラの開発において、ポルシェはエンジニアの新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の感染防止に、最大限配慮している。テストドライブは、多くの場合、2名乗車で行う。エンジニアは、フェイスマスク、消毒剤、使い捨てタオルを使用する。
開発テストでは、ポルシェのエンジニアは45分ごとに、プロトタイプ車両を乗り換える。エンジニアは、すべてのパワートレインとシステムをテストする必要があるためだ。
ステアリングホイール、シート調整機構、コントロールスイッチ、バックミラーなど、乗員が手を触れる場所は、消毒剤と使い捨てタオルを使用して、徹底的に消毒する。そして、ドライバーが車から降りると、ドアハンドルとリアゲートのハンドルの消毒を行う。そうしないと、車両を次のテスターに引き渡すことができないという。
消毒作業が終わると、ポルシェのドイツ・ヴァイザッハの開発チームは、改良新型パナメーラのスポーツ排気システム、またはPHVの電気モーターのサウンドを伴いながら、走行テストを再開する、としている。