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BMW M4クーペ 次期型、510馬力ツインターボが確定…プロトタイプの写真
BMWの高性能車部門のBMW Mは7月1日、『M4クーペ』(BMW M4 Coupe)次期型の開発プロトタイプの写真を公開した。
次期M4クーペは、BMWが欧州で発表した新型『4シリーズクーペ』がベースの高性能なMモデルになる。新型4シリーズクーペは、斬新な縦長のキドニーグリルを採用した。次期M4クーペにも、この縦長のキドニーグリルが受け継がれると見られる。
◆「コンペティション」の直6ツインターボは最大出力510hp
最大出力500hp以上を引き出すBMW Mツインパワーターボテクノロジーを採用した6気筒エンジンを搭載する。このエンジンは、「S58」型と呼ばれる直列6気筒ガソリンツインターボエンジンだ。BMWによると、市販車とレーシングカーでエンジンを共用するという。
すでに、S58型3.0リットル直6ツインターボエンジンは、新型『X3M』と新型『X4M』に搭載されている。両車の「コンペティション」仕様の場合、最大出力510hp/6250rpm、最大トルク61.2kgm/2600~5950rpmを発生する。
BMW Mの他の高性能モデルと同様に、次期BMW M4クーペには、2つのパフォーマンスレベルが用意される。標準仕様は最大出力が480hp。コンペティションでは、最大出力が510hpに引き上げられる。最大トルクは66.3kgmを引き出す。
現行M4クーペには、直噴3.0リットル直列6気筒ツインターボエンジンを搭載する。最大出力は431hp/5500~7300rpm、最大トルクは56.1kgm/1850~5500rpmを引き出す。次期型では、標準仕様で49hp、コンペティション仕様で60hpという大幅なパワーアップが図られることになる。
◆6速MTの復活と4WDの初設定
次期M4クーペにはまず、後輪駆動モデルが用意される。遅れて、4WDの「M xDrive」が初設定される。M xDriveは通常状態ではFRを基本にしながら、路面状況や走行状態に応じて、4WDに変化する。
また、次期M4クーペのトランスミッションには、「Drivelogic」を搭載した8速「Mステップトロニック」が採用される。さらに、6速MTが復活する点は注目できる。BMWによると、純粋なパフォーマンス体験と、車両をダイレクトに操る感覚を好む顧客にとって、マニュアルトランスミッションモデルのバリエーションは、このセグメントでユニークなオファーになるという。
◆次世代レーシングカーにも搭載されるストレート6
S58型3.0リットル直6ツインターボエンジンには、最新のMツインパワーターボテクノロジーと高回転コンセプトを採用する。このパワーユニットは、すべての速度域でレスポンスに優れており、レーシングカーのBMW『M4 GT3』にも搭載される。
M4 GT3は2022年シーズンから、BMW Mのカスタマースポーツにおける最上位モデルになる予定だ。現行のBMW『M6 GT3』の後継モデルとなる。現行のM6 GT3は、2016年から世界のモータースポーツシーンで活躍してきた。スパフランコルシャン24時間レース、マカオでのFIA GTワールドカップなど、多くの国際レースシリーズで成功を収めている。
BMW M4 GT3は、BMWのカスタマーレーシングサービスの新たなトップモデルに位置付けられる。2022年シーズンから、世界中のプライベーターは、次世代のBMW M4をベースにしたGT3モデルで、モータースポーツに参戦する機会を得ることができるという。
BMW Mは現在、サーキットにおいてドライビングダイナミクステストを実施しており、次期BMW M4クーペの開発プロセスは、重要な段階に入っている。新開発の直列6気筒エンジンをはじめ、従来モデルと比較してパフォーマンスが大幅に向上しており、M専用のサスペンションなどにより、高性能ミッドレンジクラスクーペのセグメントにおいて、再びベンチマークになることを目指すという。